1stを獲りに行くならば
どんなに大勝した、あるいは大敗した試合でも、よく「次の戦いは、ゼロからのスタート」と言う。だが、120分間の激闘、PK戦による敗戦、大会からの敗退、移動に次ぐ移動、あらゆることを考えると、あすの試合に限っては「ゼロ」というよりも「マイナス」からのスタートだと言えるのではないか。

疲れを感じていない選手は1人もいない。身体だけではなく、頭の中も疲れきっているはず。AFCチャンピオンズリーグラウンド16第2戦のFCソウル戦は、わずか3日前の話。ACL優勝という目標が途絶えたことに下を向いている時間も与えられないまま、チームはあす5月29日(日)、アウェイの地で明治安田生命J1リーグファーストステージ第14節のサガン鳥栖戦を迎える。

救いは、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督の考えることと選手の考えることにズレやブレがないことだ。たとえ、FCソウル戦での敗戦が、3月6日(日)のファーストステージ第2節ジュビロ磐田戦の黒星以来だったとしても、両者間の信頼関係に変化はない。「自分たちのサッカーでリーグを獲りに行く」。その思いがより深まり、監督、選手から伝わってくる。

だからこそ、あすの一戦は単なるファーストステージ17試合分の1試合ではなく、重要な意味を持つ。

ミシャ監督が記者会見の中で「鳥栖戦の勝利が(ACL敗退から)立ち直る薬」と表現したが、おそらく事前のミーティングなどでもこの言葉を使っているのだろう。その20分くらい前には、武藤雄樹が「勝つことが(気持ちを)切り替える薬」と話している。誰もが欲するその薬は、医者が与えてくれるわけではない。自分たちのサッカーでつかみとる以外に方法がないから難しい。

あすの試合ポイント、立ち上がりから勇気を持ってミシャサッカーを見せることだ。FCソウル戦では、リズムをつかむまでに少々時間がかかった。1失点目に絡んでしまったリベロの遠藤航は「自分たちが圧力をかけられた時にボールを動かせなかった」と反省し、GK西川周作は「(ボールを出して動くことができず)自分たちらしくはなかった」と振り返った。それは、この5月の課題だ。5月8日(日)の大宮アルディージャ戦、続く5月14日(土)のアルビレックス新潟戦と、相手が前から圧力をかけてきたパワーを生かして前へ出て行くことができなかった。すべてを受け止めてしまった。

結果的には、大宮戦は相手のミスから奪った1得点で勝利し、新潟戦はノーゴールでスコアレスドローに終わった。いずれも勝ち点を奪うことはできたが、多くの決定機を作れずにいたのは確か。「相手が前からはめてきた時は、チャンス(西川談)」である。決定機や得点という結果につなげるためにも、出足の速さは求めたい。球ぎわに激しく、セカンドボールをいかにマイボールにできるか。どんなにコンディション面で不利があったとしても、出足の速さがあすの勝利へのカギになる。 (有賀久子)
試合レポート
2016年5月29日(日)J1ファーストステージ第14節・サガン鳥栖戦
J1ファーストステージ第14節・サガン鳥栖戦=読者によるMIP投票結果、採点&寸評
J1ファーストステージ第14節・サガン鳥栖戦=番記者による採点&寸評
J1ファーストステージ第14節・サガン鳥栖戦=ポイント
J1ファーストステージ第14節・サガン鳥栖戦=選手コメント
J1ファーストステージ第14節・サガン鳥栖戦=監督コメント
J1ファーストステージ第14節・サガン鳥栖戦=試合詳細(スコア経過、出場選手など)
J1ファーストステージ第14節・サガン鳥栖戦=見どころ

練習レポート
2016年5月29日(日)J1ファーストステージ第14節・サガン鳥栖戦
選手コメント【武藤雄樹・遠藤航・西川周作】
ミシャ監督「立ち直る薬は、勝利」
貫くミシャサッカー、その再確認
梅崎司、熊本地震による被災者を招待
森脇良太「ここで踏ん張って挑戦権を得る」
悔しさを力に変えて

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J1ファーストステージ第14節・サガン鳥栖戦=見どころ

「見どころ」(試合プレビュー)では、番記者が注目すべきポイントを示します。


1stを獲りに行くならば
どんなに大勝した、あるいは大敗した試合でも、よく「次の戦いは、ゼロからのスタート」と言う。だが、120分間の激闘、PK戦による敗戦、大会からの敗退、移動に次ぐ移動、あらゆることを考えると、あすの試合に限っては「ゼロ」というよりも「マイナス」からのスタートだと言えるのではないか。

疲れを感じていない選手は1人もいない。身体だけではなく、頭の中も疲れきっているはず。AFCチャンピオンズリーグラウンド16第2戦のFCソウル戦は、わずか3日前の話。ACL優勝という目標が途絶えたことに下を向いている時間も与えられないまま、チームはあす5月29日(日)、アウェイの地で明治安田生命J1リーグファーストステージ第14節のサガン鳥栖戦を迎える。

救いは、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督の考えることと選手の考えることにズレやブレがないことだ。たとえ、FCソウル戦での敗戦が、3月6日(日)のファーストステージ第2節ジュビロ磐田戦の黒星以来だったとしても、両者間の信頼関係に変化はない。「自分たちのサッカーでリーグを獲りに行く」。その思いがより深まり、監督、選手から伝わってくる。

だからこそ、あすの一戦は単なるファーストステージ17試合分の1試合ではなく、重要な意味を持つ。

ミシャ監督が記者会見の中で「鳥栖戦の勝利が(ACL敗退から)立ち直る薬」と表現したが、おそらく事前のミーティングなどでもこの言葉を使っているのだろう。その20分くらい前には、武藤雄樹が「勝つことが(気持ちを)切り替える薬」と話している。誰もが欲するその薬は、医者が与えてくれるわけではない。自分たちのサッカーでつかみとる以外に方法がないから難しい。

あすの試合ポイント、立ち上がりから勇気を持ってミシャサッカーを見せることだ。FCソウル戦では、リズムをつかむまでに少々時間がかかった。1失点目に絡んでしまったリベロの遠藤航は「自分たちが圧力をかけられた時にボールを動かせなかった」と反省し、GK西川周作は「(ボールを出して動くことができず)自分たちらしくはなかった」と振り返った。それは、この5月の課題だ。5月8日(日)の大宮アルディージャ戦、続く5月14日(土)のアルビレックス新潟戦と、相手が前から圧力をかけてきたパワーを生かして前へ出て行くことができなかった。すべてを受け止めてしまった。

結果的には、大宮戦は相手のミスから奪った1得点で勝利し、新潟戦はノーゴールでスコアレスドローに終わった。いずれも勝ち点を奪うことはできたが、多くの決定機を作れずにいたのは確か。「相手が前からはめてきた時は、チャンス(西川談)」である。決定機や得点という結果につなげるためにも、出足の速さは求めたい。球ぎわに激しく、セカンドボールをいかにマイボールにできるか。どんなにコンディション面で不利があったとしても、出足の速さがあすの勝利へのカギになる。 (有賀久子)
試合レポート
2016年5月29日(日)J1ファーストステージ第14節・サガン鳥栖戦
J1ファーストステージ第14節・サガン鳥栖戦=読者によるMIP投票結果、採点&寸評
J1ファーストステージ第14節・サガン鳥栖戦=番記者による採点&寸評
J1ファーストステージ第14節・サガン鳥栖戦=ポイント
J1ファーストステージ第14節・サガン鳥栖戦=選手コメント
J1ファーストステージ第14節・サガン鳥栖戦=監督コメント
J1ファーストステージ第14節・サガン鳥栖戦=試合詳細(スコア経過、出場選手など)
J1ファーストステージ第14節・サガン鳥栖戦=見どころ

練習レポート
2016年5月29日(日)J1ファーストステージ第14節・サガン鳥栖戦
選手コメント【武藤雄樹・遠藤航・西川周作】
ミシャ監督「立ち直る薬は、勝利」
貫くミシャサッカー、その再確認
梅崎司、熊本地震による被災者を招待
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