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周作プレス!!|西川周作「タイトルまでの“あと一歩”は自分が埋める」|西川周作のファン・サポーターサイト

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西川周作「タイトルまでの“あと一歩”は自分が埋める」



RP:今年1月、クラブから西川周作選手が手術したというリリースがありました。

西川:実は……。今だから話せますが、昨年2月の指宿合宿のころは、足は曲がりませんでしたし、伸びなかった状態でした。(宿泊した部屋から)食事会場までちょっと距離がありましたが、足をひきずりながら、歩いていました。今まで経験したことのないくらい最悪な状態でシーズンをスタートさせました。

昨年はアジアカップもあり、じゅうぶんに休むことができませんでした。指宿合宿では左足は一切使わず、右足だけ使ってプレーしていました。ただ、そのような状態でもポジティブに「必ず左足は治る」と言い聞かせて右足だけでとにかく練習しました。

今となっては、それが逆に良い練習になりました。ACLが始まったころには左足を曲げること、伸ばすことが、できるまでになりました。ホームのFC東京戦(5月16日、明治安田生命ファーストステージ第12節/4○1)くらいに、遊離軟骨(通称:ネズミ)があるのが分かって、うまくケガと付き合えるようになりました。

RP:それほど悪い状況だったとは思いませんでした。試合中、練習中ともに、西川選手からそのような素振りも感じませんでした。

西川:そうでしたね。試合に出る以上は浦和のゴールを任されていますし、自分の状況はどうあれ、サポーターのみなさんは、勝つ姿、プレーする姿を見るために来ているわけです。なので、出る以上は絶対に言い訳にしたくなかったですし、今も言い訳にするつもりもありません。

ただ、言えるのはこのケガで右足の良いトレーニングができたこと、またメディカルスタッフや尚史さん(土田GKコーチ)、トレーニングのメニューを考えてくれるスタッフなど全力で自分に関わってくれた方がたくさんいました。なので、感謝の心を忘れずに、2016年、今季は、そうした人たちを喜ばせるシーズンにしたいです。

RP:その左足の状態はシーズン中もずっと悪いままで進んだということですか。

西川:年末に向かってようやく状況が落ち着いてきて、ネズミの場所も上から触って分かるくらいの状態で、動かして、痛みを感じない場所に動かせる状態になったので、うまくネズミを飼いならしていました。

RP:天皇杯決勝が終わった直後にすぐ手術をしたということですね。

西川:ひざに関しては、できるだけ長くプレーして、1月4日に手術をした方が良いという状況でした。例えば、天皇杯準々決勝・ヴィッセル神戸戦(2015年12月26日/3○0)や、準決勝の柏レイソル戦(同12月29日/1○0)で負けるよりは、最後までプレーした方が良かった。筋力を落とさないまま手術できたことで、うまくリハビリに進み、リバウンドも少なく、1カ月後の2次合宿でピッチに立てたのは、理想でしたし、その通りになりました。

また、僕はレッズに来て3年目ですが、そのうち2年間は始動してから途中合流でした。フィジカルが、それほどできていないままシーズンに入ってしまいました。ここで一度、フィジカルトレーニングができる時間があり、取り組めました。沖縄の1次合宿で追い込んで、指宿の2次合宿でも良いトレーニングができた。1年間、戦える身体を作るにはもう一段階、必要なので、準備はコツコツできています。今季、自分としては楽しみです。

RP:それまで手術の経験は?

西川:骨の除去のようなクリーニングの手術はありますが、2008年、大分トリニータ時代、半月板をケガして手術をしました。その時の相手が浦和で、(田中マルクス)闘莉王さんとぶつかって……。埼スタでの試合でしたが、担架で運ばれたゲームでした。大分が一番、良かったシーズンでした。今思うと、自分がまさかその浦和に来るとは思いませんでした。すごい巡り合わせです。今では浦和の選手としてピッチに立つ喜びを感じながら、プレーしているので、不思議だなと思いますし、うれしいですね。





RP:今季は万全な態勢でシーズンを迎えるということですから、やはり目標はタイトルですね。

西川:そうですね。たくさんの方に期待されていますし、それを感じています。ここ数年、浦和はあと一歩と言われ続けてきました。でも、あと一歩と言われながら、後退はしていないと思いますし、着実に成長しています。あと一歩のところは練習から、こだわってやっています。

RP:指宿合宿を通じてですが、前日は厳しい練習だったから、きょうは軽めかなと思うことがあっても、ミハイロ ペトロヴィッチ監督は手綱を一切緩めませんでした。選手も大変だなと見ていました。

西川:僕としては厳しい練習は大歓迎ですね。というのも、合宿の時期は大事な時期ですし、ピッチで解決できることは、たくさんあります。またケガをしない程度に追い込む時期です。練習が終わった後もストレッチをして、ケガをしないように準備しています。それでもできないことはトレーナーの方に手伝ってもらいます。合宿でのケガはもったいないですから。



RP:西川選手が先ほどおっしゃっていた「あと一歩」。西川選手にとって、その「あと一歩」とは何でしょうか。

西川:僕はずっと思っていますが、気持ちのところでみんなが同じ方向を向いていないと失点をしますし、あとは普段の試合、タイトルが懸かっていない試合の時に、どんな気持ちでプレーするか、ということにトライしたいです。

RP:昨季は、例えば負け試合を引き分けに、引き分けを勝ち試合にしたゲームが多くありましたが。

西川:昨季、2ステージ制で戦って感じましたが、最初良くても、最後が悪ければ、タイトルは当然取れません。ファーストステージは本当に良かったんです。セカンドステージになって、相手に研究されて、うまく行かないこともありましたが、結局は1年間で4つしか負けていません。ただ、失点の数が多かったことが気になります。チームはどうであれ、自分のところで止めれば、もっとチームは上に行けるんじゃないかという意識でプレーしています。なので、先ほどの「あと一歩」というのは自分が埋められるものと考えています。

みんな必死に走って、ミシャの掲げるサッカーをやろうとする中、今季はもっと攻撃的に、もっと前から行くというトレーニングをしています。Jリーグのほかのチームではやっていないことを浦和はやっています。その一番大事な役割はGKなのかなと感じます。「あと一歩」は自分が埋める。その思いで今季、戦いたいです。


RP:
さて、浦和を離れて日本代表のことをお聞きしますが、川島永嗣選手がダンディーユナイテッド(スコットランド)に加入しました。今後、代表でのポジション争いは避けて通れません。

西川:自分として、次の2018年ロシアワールドカップがラストチャンスと思って、ロシアを目指しています。今はそのチャンスを逃したくないです、誰が来ても。ロシアワールドカップの後のイメージが、現在だとできません。前回のワールドカップは出場していないので不完全燃焼。やっぱり試合に出たかった気持ちが強くありました。昨年、予選に出させてもらって、今後、最終予選を戦う上で、充実度も全然違ってくると思います。

ワールドカップは4年に一度ですが、その前の準備に時間が掛かります。2010年のワールドカップを戦った(長友)佑都は燃え尽き症候群じゃないですけど、そうした心境に陥ったと聞いています。それを聞いて、それだけ準備をしていたんだなと感じました。まずはロシアだけを見て、いい準備を続けたいです。

RP:海外移籍についてはどうですか?

西川:話があればですが、日本にいる場合、自分からアクションを起こさなければ、たぶん、チャンスは来ないと思います。まずは日本代表で活躍すること。その前に浦和レッズで確実に結果を残したいですね。自分がレッズに来たのはタイトルを取るために来ました。昨季のファーストステージで優勝しましたが、自分の中ではタイトルとは認めていません。1年間、戦っての結果を残したいです。


(佐藤亮太)

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