この経験を糧に
グループ1位突破、そして普段は出場機会が限られている選手たちにとって「未来を懸けた試合」(那須)だった。しかし、すべてが思い通りにはならなかった。

主力の多くが日本に残り、槙野と宇賀神を除いてフレッシュな選手たちが出場。榎本、田村は浦和加入後初の公式戦出場となり、開幕前に右足第5中足骨を疲労骨折した高木は今季初の公式戦出場となった。

しかし、出場機会が限られた選手が多いチームでは本来の浦和の戦いを演じることができなかった。ペトロヴィッチ監督は「明確なポジションの役割が頭の中に入っていて、それぞれの選手がそれをできる能力がある」と話していたが、連係面で精度を欠き、ミスが続いて攻撃の形を作れない。FCソウルにボールを支配され、守勢に回った。そして攻撃に転じた際にミスからボールを失い、カウンターで失点を喫した。

後半は一転、立ち上がりからアグレッシブに攻撃を仕掛ける。56分に菊池に代わって入った矢島がボランチになり、駒井が右サイドに回るとより攻撃にリズムが出るようになり、「主導権を握る形でソウルゴールに何度となく迫った」(ペトロヴィッチ監督)。

しかし、ゴールが遠かった。65分にはショートCKから槙野が前に出したボールが相手に当たってこぼれるとズラタンが反応して押し込むが、オフサイド。70分には駒井が右サイドで相手をかわしてクロスを入れたがゴール前には合わずにファーサイドに流れ、宇賀神が折り返したボールもチャンスにはつながらず。最後まで1点が遠かった。那須は「後半の戦いを前半からできれば、ということに尽きる」と話したが、前半の戦いと失点が最後まで尾を引いた。

普段、出場機会が限られた選手がピッチに立ち、高木に加えて梅崎も左膝前十字靭帯損傷を負った昨年8月31日のルヴァンカップ準々決勝第1戦・神戸戦以来、約8カ月半ぶりの公式戦復帰を果たしたことはチームにとってポジティブだ。しかし、結果としてグループ1位突破は決めたが、望んでいた結果は得られず、公式戦3連敗。多くの選手が課題を感じ、だからこそ「次につなげたい」と話したが、この経験を糧に近い将来、「あの試合があったから」と振り返ることができる活躍をする選手が一人でも多く出てくることに期待したい。

(サッカー専門新聞『エルゴラッソ』菊地正典記者)

[記事リンク]2017年シーズン浦和レッズ試合情報まとめ
[記事リンク]2016年シーズン浦和レッズ試合情報まとめ
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試合レポート|ACLグループステージMD6・ソウル戦=ポイント|レッズプレス!!

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ACLグループステージMD6・ソウル戦=ポイント

「ポイント」では、番記者が勝敗の分かれ目などを振り返ります。


この経験を糧に
グループ1位突破、そして普段は出場機会が限られている選手たちにとって「未来を懸けた試合」(那須)だった。しかし、すべてが思い通りにはならなかった。

主力の多くが日本に残り、槙野と宇賀神を除いてフレッシュな選手たちが出場。榎本、田村は浦和加入後初の公式戦出場となり、開幕前に右足第5中足骨を疲労骨折した高木は今季初の公式戦出場となった。

しかし、出場機会が限られた選手が多いチームでは本来の浦和の戦いを演じることができなかった。ペトロヴィッチ監督は「明確なポジションの役割が頭の中に入っていて、それぞれの選手がそれをできる能力がある」と話していたが、連係面で精度を欠き、ミスが続いて攻撃の形を作れない。FCソウルにボールを支配され、守勢に回った。そして攻撃に転じた際にミスからボールを失い、カウンターで失点を喫した。

後半は一転、立ち上がりからアグレッシブに攻撃を仕掛ける。56分に菊池に代わって入った矢島がボランチになり、駒井が右サイドに回るとより攻撃にリズムが出るようになり、「主導権を握る形でソウルゴールに何度となく迫った」(ペトロヴィッチ監督)。

しかし、ゴールが遠かった。65分にはショートCKから槙野が前に出したボールが相手に当たってこぼれるとズラタンが反応して押し込むが、オフサイド。70分には駒井が右サイドで相手をかわしてクロスを入れたがゴール前には合わずにファーサイドに流れ、宇賀神が折り返したボールもチャンスにはつながらず。最後まで1点が遠かった。那須は「後半の戦いを前半からできれば、ということに尽きる」と話したが、前半の戦いと失点が最後まで尾を引いた。

普段、出場機会が限られた選手がピッチに立ち、高木に加えて梅崎も左膝前十字靭帯損傷を負った昨年8月31日のルヴァンカップ準々決勝第1戦・神戸戦以来、約8カ月半ぶりの公式戦復帰を果たしたことはチームにとってポジティブだ。しかし、結果としてグループ1位突破は決めたが、望んでいた結果は得られず、公式戦3連敗。多くの選手が課題を感じ、だからこそ「次につなげたい」と話したが、この経験を糧に近い将来、「あの試合があったから」と振り返ることができる活躍をする選手が一人でも多く出てくることに期待したい。

(サッカー専門新聞『エルゴラッソ』菊地正典記者)

[記事リンク]2017年シーズン浦和レッズ試合情報まとめ
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