「練習レポート」は、大原サッカー場の模様を、ほぼ毎日更新するコーナーです
試合のないシーズン前。この時期の楽しみはどの選手が主力となるか想像、妄想に浸れること。独断と偏見。自身が監督となったつもりでパズルのように組み立てる。これもサッカーの楽しみ方のひとつだ。
前回の4バックに続き、中盤、前線はどうなるか?これまでのオンライン会見での選手の発言、現地の記者の情報をすり合わせると、布陣は4−2−3−1、中盤は2枚のボランチ。左・中央・右の3枚に前線はワントップとしたい。
まずはサイドから。右はスピードスターの田中達也を軸に、気の利くプレーができる武藤雄樹、2年目の武田英寿が内側に入って、攻撃に絡んでも面白い。左は昨季存在感を示した汰木康也のさらなるブレイク、一方、不振にあえいだ関根貴大の復活に期待が集まる。
トップ下の絶対条件は得点能力のあるシャドーストライカー。そうなると柏木陽介、伊藤涼太郎、明本考浩、小泉佳穂、この4人が争いそう。また彼らは共通してボランチでもプレーできるので、コンディションと相手を見ながらの起用となりそうだ。
これを踏まえて2枚のボランチ。組み合わせとしては攻撃+守備・守備+守備の2パターンが考えられる。
前述の4人が攻撃的なボランチに入り、守備には柴戸海、金子大毅、忘れてはいけない阿部勇樹が起用されそうだ。また守備+守備では柴戸・金子・阿部の3人回しが予想される。
そして一番の懸案はワントップ。エース・興梠慎三は昨季の最終節・札幌戦で負傷。右腓骨筋腱脱臼で全治3カ月と診断され、開幕復帰は絶望。ここ数日はレオナルドが中国リーグ・山東への移籍が決定的と報道されている。
そうなると、しばらくのあいだは杉本健勇一人に頼らざるを得ない。昨季担ったポストプレーが生かされそうだが、杉本一人では日程を乗り切れない。あえて長身FWは置かず攻撃的MFを置き、運動量で相手に迫るゼロトップの可能性がある。
前回の4バックを踏まえて、開幕・FC東京戦のスタメンを予想してみた。
《スタメン》
GK西川周作
DF西大伍・岩波拓也・槙野智章・山中亮輔
MF田中達也・柴戸海・明本考浩・関根貴大・柏木陽介
FW杉本健勇
みなさんはいかがだろうか。
開幕までもうすぐ3週間。トレーニングマッチが数試合組まれているようだが、ここからは情報戦。メンバーや布陣はもちろん、誰がどのようにつないでゴールを決めたかというディテールの公開は現状NGとなっている。それだけに、余計に見たい欲求はより増してくる。
新戦力に新戦術の下、リカルド・ロドリゲス監督はどんな浦和レッズを見せるのか。期待と不安が入り混じる2月となった。
(佐藤亮太)