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REDSニュース|エルゴラ浦和レッズ担当・沖永雄一郎記者、レフェリーブリーフィングを取材〜マリウス、神戸戦の事例|レッズプレス!!

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エルゴラ浦和レッズ担当・沖永雄一郎記者、レフェリーブリーフィングを取材〜マリウス、神戸戦の事例


エルゴラ浦和レッズ担当・沖永雄一郎記者、レフェリーブリーフィングを取材〜マリウス、神戸戦の事例


久々の勝利となった柏レイソル戦の翌日、10月24日(木)、日本サッカー協会(JFA)審判委員会によるレフェリーブリーフィングが都内で開催された。

主な議題は、海外交流プログラム(海外からのレフェリー招致や日本人審判の海外研修)についての総括と、APP(Attacking Possession Phase、VAR介入の際に、どこまで遡ってチェックするかの起点)のファウルについて。APPの説明では、松尾佑介のゴールが認められなかった町田戦の事例も紹介された。

ブリーフィング中に取り上げられたのは、大まかにこの2点だったので、終了後の質疑応答にて、アウェイ・ヴィッセル神戸戦で、マリウス ホイブラーテンが負傷を負った事例に関して質問してみた。

ただ、質問の主旨としては、この事例の是非を問うというよりも、このシーンを含めた「行為の危険性と結果の重大性」が、判定にどう結び付くのかについて聞いたつもりだ。

佐藤隆治JFA審判マネジャーからの回答は以下のものだった。

「今季も、高く足を挙げた事例で、レッドカードになったものもあれば、イエローカードだったものもあります。どういうプロセスで当たったかを現場のレフェリーは見るので、AFCやFIFAの基準でも、結果として顔に当たったから全部レッドにするということにはならず、無謀な範疇だったり、過剰な力だったかなどを判断することになります。一方では、感情的な部分で、大きな怪我につながったり、現場復帰に時間がかかったりという結果になると、我々も、心が痛いです。ただ、どう見極めるかになった時に、判定と感情が、必ずしも一致しないものだと思っています。これに赤はない、赤にすべきだったという例はありますが、難しさはあります。テクニカルとしては黄色で正しいけれど、怪我に繋がったということもありますし、大きな怪我になれば厳罰で、そうでなければレッドにならないという話でもありません。(ファウルをした側の)チャレンジの仕方が、大きな怪我に繋がる(繋がり得る)、選手の安全を脅かしたと判断した時は、(ファウルを受けた)選手が問題なく起き上がって負傷しなかった場合でも、赤を出すことは十分考えられます」

神戸戦の例のシーンを振り返ると、先にボールをトラップしてコントロールしたのは佐々木大樹で、そこにホイブラーテンが頭を突っ込み気味にクリアに行った分、『足を高く上げた危険行為ではあるが、そこまで悪質ではないということでVARもレコメンドしなかったと』いう解釈はできる。衝突が軽く浅く、ホイブラーテンの怪我が軽傷で済んでいれば、印象はかなり変わったかもしれない。

ひょっとすると、ボールにチャレンジせずに待ち構えてブロックしたほうが、DFのプレーとしては正しい行為だったのかもしれない。ただ、そこで危険を顧みずにディフェンスにいったマリウスの選択と闘志を私は称えたいし、誇りたいと思う。

(書き手/エルゴラッソ浦和レッズ担当:沖永雄一郎記者)








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