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REDSニュース|「目指すものはもっと先にある」。ACL優勝から始まる長い道のり。土田SD、西野TDオンライン会見|レッズプレス!!

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「目指すものはもっと先にある」。ACL優勝から始まる長い道のり。土田SD、西野TDオンライン会見

(佐藤亮太)



2023・5・6。
歓喜に埼スタが揺れた3度目のACL優勝を受け、浦和レッズは土田尚史SD、西野努TDのオンライン会見を開いた。

今回の優勝について土田SDは「過去2回の経験があってのもの。この体制になって4年目。ブレずにやってきたこと。少々、時間軸はズレたが、方向性は間違っていなかったかなと思う。今後もこれまで通り、継続したチーム作りをしたい」と要因と抱負を語れば、マチェイ・スコルジャ監督について西野TDは「アジアの巨人といえるアルヒラル相手に対策を立て、(決勝のホーム&アウェイ)2試合に勝ったことは評価できる。新しいチーム作りをしながら、結果を求められる環境のなか、リーグに関してはある程度の位置につけながら、両立してくれている。要望通りであり、ハードルの高いタスクをこなしてくれ、優秀な監督」と高く評価した。

2019年12月から始動したフットボール本部。常勝チームになるべく3年計画を掲げ、スタート。

監督交代。大幅な編成の刷新とともに独自のデータによる選手獲得、目指す選手に合わせた監督選びなどで、変革を推し進めた。

しかし成績不振もあった。時にJ2オールスターズと揶揄されたこともあった。

だが、クラブはブレずに継続性を謳い、粛々と続けた。

その継続性は大槻毅、リカルド・ロドリゲスと辿り、Jリーグで指揮した経験のないスコルジャ監督に受け継がれ、アジア制覇というひとつの大きな結果を残した。

にしてもなぜ、この短時間でスコルジャ監督は結果を出せたのか。

西野TDは「規律と自由のバランスが大事。そのなか、選手、個の能力を発揮させ、チームとして機能させている」とチームマネジメントの高さを挙げるとともに土田SDはマネジメント能力に加え「ハートの良さ、人間性にまず好感を持った」と語っており、その両輪がまわっている印象だ。

そしてもうひとつ加えるならば、コーチ陣の存在。

一般的にだが、外国籍監督が就任した場合、自身の子飼いのコーチにすべてを任せるケースがあるが今回は違う。両国のコーチが部門ごとにセットで仕事をしていることで情報交換・情報共有がスムーズにできている。

「スタッフ・コーチ陣は良い空気を作っている」と土田SD。

なかでも、今季、ふたたびトップチームに就任した池田伸康コーチの存在は大きい。

土田SDは「池田コーチは人の心をつかみ、動かすことに長けた指導者。マチェイのもと、リーダー的な存在。仕事をしやすい良い環境を作っている。そうした役割を期待していたが、それ以上の仕事をしている」と効果てきめんのようだ。

チームだけでなく、コーチ陣にも一体感が持てていることはなかなかできるようでできないこと。しかし、いまのチームではできている。

3度目の制覇は偉業ではある。

しかし、ただ会見で強調されたのはあくまでひとつの結果ではあって、すべてではない、終着点ではないこと。

つまり、その先はあり、入口に立ったばかりともいえる。

そのことは2人とも重々承知。

土田SD

「今回のタイトルが(3カ年計画の)答えと言えば、すべてではない」

「(ACL優勝は)いろんな力が結集しての結果。(これまでの)変化が大きな理由ではない」

「監督が求めるサッカーと我々は求めているサッカーにブレはないが、表現するにはまだ足りていない、正直」

「(監督がACL決勝後のインタビューで答えたが)まだまだやるべきことはある。もっと攻撃的なサッカーを展開しなければならない」

西野TD
「(ACLで3度、優勝しているが)国内リーグ戦では1度しかしていないのは何も変わっていない。積み重ねていかなければならない」

「もう終わったこと。リーグ戦、残されたタイトルにむけ、貪欲に戦うチームになってほしい」

「ACLの結果は喜ぶべきものだがなにも成し遂げてないとはいわないまでも・・・目標にしているものは先にある。(監督への評価は)したくないし、できない」

この言葉でわかるだろう。

あくまで、ここからが始まり。このことを忘れてはいけない。











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