天皇杯JFA第102回全日本サッカー選手権大会 開幕記者会見がJFAハウスで行われた。
参加総数2342チーム、予選を勝ち上がった88チームで争われるのが今年度の天皇杯。5月21日・22日に1回戦が行われる。その直前に開かれた会見には、天皇杯実施委員会 委員長を務める流通経済大学監督・中野雄二氏のほか、国際審判員を務める山下良美氏、今大会、初めて秋田県代表となったノースアジア大学・総監督の早野宏史氏、そして前回大会優勝チーム 浦和レッズからGK西川周作が登壇した。
約1時間の会見では天皇杯返還式のほか、4氏によるトークセッションが行われた。
前回101回大会の決勝は西川にとって古巣・大分トリニータとの決勝戦となった。
西川は「(天皇杯決勝を最後に)チームを去る選手たちが活躍し、アジアの大会を置き土産に、プレゼントしてくれた。このカップをかける思いはある。また昨年でいうと引退を表明した阿部選手のためにも、必ずカップを掲げてほしいという思いで戦った。いまアジアの舞台に挑戦できているので、ことしもまた掲げられるように全員で頑張りたい。決勝で大分と対戦したことは僕自身夢のようで、まさかこのような日が来るという思いとお世話になったサポーターの方、指導者の方がいたので感謝の気持ちでピッチに立った」と振り返った。
また天皇杯と言えば、一発勝負のトーナメント。下位のカテゴリーが強豪チームをなぎ倒すジャイアントキリングが起こる、何が起こるか分からない、怖くも面白みのある大会だ。
その浦和も2009年、当時、北信越1部 松本山雅に負け、2019年にはアマチュア最強と謳われるHondaFCに敗れた経験がある。一方、選手にとっては勝って当たり前と言われる試合ほど、緊張するものはない。
多くの試合を経験する西川もその重圧は同じだ。
西川によると毎回、試合前にはヒゲを剃ることを習慣としているが、天皇杯といった一発勝負の試合、プレッシャーがかかる試合ではいつもより伸びが早いということだ。
浦和の初戦は2回戦(6月1日)となるが、トーナメント表を見ると相手はJ3福島ユナイテッド×早野総監督率いるノースアジア大学の勝者となる。
早野総監督は「浦和と対戦できたら、選手にはものすごく良い経験になる。経験の無いということは、逆にいえば怖がる必要はないということ。とにかく思い切ってプレーしたい。浦和と対戦出来れば本望」と語るとともに「実力差があるのはみなわかっている。そのなかでどのように工夫して戦うか。まずは失点しないこと。ただそれだけでは勝てない。うちの大学はとにかくイケイケでいきたい。守ることもするが、攻めることも忘れない。少ないかもしれないが、ワンチャンスあれば、西川選手を脅かす、そこまでいきたいと思っている」と浦和戦の構想を早くも語った。
宇賀神友弥、武藤雄樹のほか、江坂任、伊藤敦樹、宮本優太、安居海渡を輩出した流通経済大で長く指揮を執る中野氏から、低調なリーグ戦を踏まえるなかでの天皇杯について質問が飛んだ。
西川は「5試合連続引き分けのなか、チーム全員、ネガティブにはなっていない。リーグ戦の合間にある天皇杯で勝つことでリーグに良い影響が生まれる。そうした経験を生かしたい」と語った。
「もう一度、カップを掲げて、この場に戻りたい」と2大会連続優勝を誓った西川周作。
2回戦を勝ち上がると今度はモンテディオ山形×ザスパクサツ群馬の勝者とあたるなど、ことしの天皇杯はどこかドラマティックな予感がある。
なお、天皇杯決勝は10月16日(日)国立競技場で行われる。
写真提供;JFA
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