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REDSニュース|おかえり萌ちゃん。「この決断で良かったと言える自信がある」(細貝萌)|レッズプレス!!

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おかえり萌ちゃん。「この決断で良かったと言える自信がある」(細貝萌)





(佐藤亮太)

おかえり萌ちゃん。05年から10年まで浦和に所属。その後、ドイツ、トルコ、タイを渡り歩いた元日本代表・細貝萌がJ2ザスパクサツ群馬に加入した。これを受け、オンライン会見が今日夕方に行われた。

「ザスパクサツ群馬に加入できてすごくうれしい」と細貝の第一声。

「ベテランだが、まだまだ成長できると強く自分では思っている。僕自身、サッカー選手として上手ではないので、常に情熱をもってやりたい」

イケメンぶりと熱さはまったく変わっていない。

今回の移籍は相思相愛が実った。戦力となり、若手に経験を伝えられる細貝の獲得へクラブが本格的に乗り出したのは6月末ごろだった。バンコク・ユナイテッドFCを契約満了になったことから、仲介人を通して接触し、正式オファーを出した。

しかし、細貝側から正式な返答が来なかったことから、森統則社長は細貝本人に思いのたけを込めたLINEを送信。

「『いまのザスパに細貝選手の経験が必要だ』、『目標達成だけではなく、経験を元に群馬県全体のサッカーを一緒に盛り上げてくれ』と伝えた。その1カ月後、9月12日の夜、返事をもらって本当に感動した」と森社長。

そして「来てもらえるとは思わなかった」と話す松本大樹強化本部長は以前、大宮アルディージャで強化担当を務めていた。実は16年シーズン終了後、大宮への加入を進めた経緯があることから、喜びも驚きもひとしおだろう。

一方の細貝は前橋市出身とあって「昔から常に気持ちにあったクラブの1つ」と気にかけていた。契約満了以降、タイ以外の海外クラブからのオファーがあったものの、今後をじっくり考えるうち、ふるさと群馬でのプレーに気持ちが傾いた。そのため、細貝は群馬からオファーが来るより早い段階で仲介人に群馬側に話をしてほしいと自ら伝えたそうだ。この両者の思いが合致した。

その細貝も35歳。サッカー界ではベテランと呼ばれる年齢になった。しかし、北京五輪でともに戦った本田圭佑をはじめ、吉田麻也、西川周作、FC東京に復帰した長友佑都など同世代の選手はまだまだピッチで戦っている。ベテランという言葉は細貝にはまだ早い。

「年齢のところではごまかすことはできない。でもピッチに入ったら年齢に関係なくやっていきたい。海外でプレーしていたときと同様、年上年下関係ないと思う、若い選手から学ぶことも多い。逆に僕が知っていることを伝えることで、ザスパクサツ群馬がレベルアップするため、ピッチ内も外もサッカーメインで努力したい」と語った。

群馬は今季の目標を勝点50としている。現在は勝点32の16位。残り12試合。残留争いを勝ち抜きながら、目標まであと6勝。厳しい数字だが実現不可能ではない。

また今年7月に解任された奥野僚右監督に代わって久藤清一ヘッドコーチが就任。これまでのつなぐサッカーに加え、攻守の切り替えと守備の強度を重視。前節・琉球戦ではシュート数が琉球17本に対して群馬2本ながら、1−0で勝利。守備の堅さが際立っている。ボール奪取能力が高い細貝としてはまさにうってつけ。松本強化本部長も細貝のボランチ起用を明言していることから、十分能力が生かされそうだ。

期待される出場時期だが、現時点では未定。実戦を離れてから約5カ月であることから、コンディション、戦術理解を含め、少々時間がかかりそうだが「少しでも早く試合に絡みたい」と前向きだ。

背番号は「空き番号だったこと」、「もともと3という数字が好きだった」という理由から「33」となった。

「この決断で良かったと言える自信がある」と細貝萌。

あらためて、おかえり萌ちゃん。







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