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REDSニュース|武田英寿、北浦和小学校でオンライン授業|レッズプレス!!

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武田英寿、北浦和小学校でオンライン授業





(佐藤亮太)

浦和レッズは、今春卒業するさいたま市立北浦和小学校6年生132人を対象に、「夢」をテーマにしたオンライン授業を実施した。

この北浦和小学校、かつて浦和に所属し、現在は湘南の山田直輝やG大阪の矢島慎也、名古屋の前田直輝などが通った小学校である。

今回のオンライン授業には武田英寿が参加。「ヒデ先生」としてスクリーン越しにこれまでの自分を子どもたちに語った。

仙台市出身の武田。4歳でサッカーを始め、プロを目指すようになったのは7歳のとき。テレビに映るベガルタ仙台の試合を見たのがきっかけだった。

はじめは「ただテレビに出たかった」と話したが、ベガルタ仙台ジュニアに入るとプロへの気持ちは徐々に高まった。

小学校6年の卒業アルバムでは、中学、高校1年で全国大会優勝。高2でJリーグ入り。高3でJリーグで活躍して海外へ。そしてバロンドール賞を受賞。そして親に大きな家を買うという夢や目標を書いたという。

その夢を現実のものとするため、武田は青森山田中学に入学。大会でタイトルを手にしたが高校になると一変。挫折を味わった。

選手の実力に合わせ、上からAチームからDチームまで編成される中、自信のあった武田は上から3番目のCチームからスタート。実力の差。ひしめくライバル。練習の厳しさも相まって初めての挫折を味わい、あきらめかけた時期があった。

しかし「このままじゃプロになれない」と高2の武田は原点回帰。その年、試合にも出られるようになり、カテゴリー代表に選ばれるようになった。小学校6年生のときに描いたとおりにはならなかったが、目標のプロサッカー選手になれた。

そしてプロ1年目の昨年、思うように試合に出られず苦しいシーズンとなったが、武田は「夢を掲げることで達成するために努力できる。うまくいかずツラいとき、小6で書いた両親に大きな家を買うことなど、誰かのために、自分の夢のためには少し辛くても頑張れると強く感じる。夢を持つことは頑張ることの原動力になる」と語った。

また10年前の今日、東日本大震災が起きた。仙台で被災した武田は体育館に避難。「生活することで必死。水も電気も止まり、サッカーのことは考えられなかった」と当時を振り返った。

その後、生徒から質問を受けた武田。

浦和サポーターの女の子から「腹筋が見たい」というリクエストに「ゴールを決めたら、腹筋を見せたい」と答えていた。シックスパック・ゴールパフォーマンスとなるかどうか。

オンライン授業後、武田は「やってみて面白かったし、こういう機会を経て成長できるじゃないかと思う。また機会があれば、直接会って話ができればと思った」と前向き。

ただ、132人の生徒のうち、武田を知っていたのは10人程度。

「まだまだ知られていないので反省。もっと頑張らないと」と話した武田であった。



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