ベルギー1部シント=トロイデンに期限付き移籍したDF橋岡大樹の加入会見がYouTubeを通じて、日本時間午後5時から行われた。
「このたび、シント=トロイデンに加入しました橋岡大樹です」
画面に映る黄色いユニフォームに背番号4を着けた橋岡の姿に、違和感とともにもう浦和の選手ではないという現実を突きつけられた。
「ピッチで奮闘する姿を見せたい。簡単ではないが自分自身もがいて一生懸命やるので、その姿を見てほしい」
抱負を語る橋岡はシント=トロイデンで12番目の日本人選手となった。
移籍の理由について橋岡は「自分のプレーが世界で通用するかどうか知りたかった。世界の身体の大きい選手と一緒にプレーして、もっともっとできるようになってからワールドカップ、チャンピオンズリーグに出たいと思い移籍を決めた」と語った。
もともと海外志向が強かった橋岡。念願かなって今回の移籍の運びとなったが、闘志天翔、思いひとつだけではうまくいかない。
どうすれば海外チームで成功できるか。橋岡にとっては教科書ともいうべき、海外を経験した浦和のチームメイトたちがいる。
「縮こまってしまう選手、コミュニケーションを取らない選手もいるので、まずはチームに溶け込むことが重要。そこから自分の良さを知ってもらい、戦力として認められるようになりたい」とアドバイスを教訓にしていく。
ベルギーリーグは個人能力がモノを言うリーグ。橋岡自身、ACLの舞台で様々なタイプの選手とピッチでしのぎをけずった。その経験がいまの自信となっているが、簡単に通用する世界ではない。
簡単ではないというのは、単純な体格差だけでなく気持ちの部分もある。
その点についてシント=トロイデン立石敬之CEOは、鹿島からベルギーリーグに移籍した植田直通を例に挙げ「植田選手は高さもあり、強くて速い日本代表にも選ばれたCBだが、自分の強みが強みでなくなったとき、自信を失うタイミングとなる。日本、アジア、Jリーグでプレーする外国籍選手と対戦する中でみんな自信を持ってきている。もうひとつ想像を上回るものとの出会いがあると思うが、そこを平然と乗り越えていく選手が残っていく。橋岡の良さである1対1の強さは私が見ても強み。ここで同じレベルで90分間しっかり集中して、デュエルの強さ、ビルドアップも然り、持ち出してチャンスを作ったりできるかどうか。橋岡はベルギーのセンターバック、サイドバックとしては大きなほうではない。190センチのFW相手に身体をぶつけたり、早くポジションをとることが必要。1日でも早く試合に少しでも出ること。ピッチで体感して、できたこと、できなかったことを感じること」と1日も早くヨーロッパでの戦いを肌で感じることの大事さを挙げた。
センターバックで勝負をしたいという橋岡。屈強な選手が多い中でどう戦うか。
会見が終わり、原稿を打っていると一通のメールが届いた。浦和レッズ広報部からだ。
中身は直接挨拶ができなかったからと、橋岡から担当記者、メディア向けの約1分にわたる決意が語られたビデオメッセージ。なかなかできることではない粋な計らいだ。
背番号4、橋岡大樹の活躍を遠く日本から祈りたい。
(佐藤亮太)
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