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REDSニュース|チーム内に刺激与える4ゴール。ウルグアイ代表戦は4−3勝利|レッズプレス!!

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チーム内に刺激与える4ゴール。ウルグアイ代表戦は4−3勝利


10月16日(火)、SAMURAI BLUE(日本代表)は『キリンチャレンジカップ2018』10月の第2戦となるウルグアイ代表戦に臨んだ。場所を埼玉スタジアム2○○2(埼玉県)へ移し、57239人が見守る中、19時35分、キックオフの笛が鳴った。

浦和レッズから招集され、12日のパナマ代表戦(デンカビッグスワンスタジアム/新潟県)に出場したDF槙野智章はベンチスタート。浦和レッズOBでは、今夏に移籍したMF遠藤航がボランチとして先発出場。槙野と同じくパナマ戦に出場したMF原口元気はベンチスタートとなり、87分に中島翔哉に代わって途中出場した。

開始10分、先発のMF南野拓実がペナルティエリア内に鋭く進入。パスを受けると、フィールドプレーヤー3人とGK相手にボールをキープ。力強い反転シュートからネットを揺らし、日本に先制ゴールをもたらした。

南野が決めたゴールの形は、きょうの日本の攻撃を象徴する一発だった。きょうの日本は終始、ゴールに向かう気持ちがプレーに表れ、相手がFIFAランキング5位であろうと、南米の強豪ウルグアイ代表であろうと、結果を出すために、常に相手ゴール前で思いきりの良い動きを見せてゴールに迫っていた。

28分、57分の失点は、セットプレーの競り合いとこぼれ球に対する寄せのなさ、さらに不要なバックパスによるものと、いずれも安いものだ。きょうが本番であれば、日本の勝機は限りなくゼロだろう。ただ、きょうの一戦で言えば、失点後の、攻撃陣が見せた前向きな姿勢に、守備陣は救われたと言える。

36分、背番号10MF中島翔哉のシュートをGKが弾いたところにいたのは、今夏のFIFAワールドカップ ロシア大会でもゴールを奪ったFW大迫勇也。59分にはMF堂安律が魅せた。堂安は一度ボールを止めて、鋭く前にパスを出すと、スピードに乗ってペナルティエリア内に進入。もう一度、ボールを受けた。堂安が見せた見事な緩急と無駄のないポジショニングは、人数が揃ったウルグアイのゴール前をこじ開けるだけのパワーがあり、さらに冷静なシュートも重なって、再び日本にリードをもたらした。

さらに66分には、堂安のこぼれ球に対し南野拓実が合わせ、きょう2ゴール目。日本は4ゴールを奪った。

浦和レッズOBの遠藤航は69分、中盤で身体を入れてボールを奪取すると、すぐさま右に展開し、自身も攻撃に関与。サイドを駆け上がり、絶妙のタイミングで縦に出すと、最後は右からのクロスを受けたFW大迫の決定機につながる。大迫のシュートが大きくバーを外れ、攻撃の起点とはならなかったが、遠藤自身が試合後、これまでの自分との違いに、ボールを奪取してからの攻撃参加を挙げている。自己評価として「(埼スタで)違いを見せられたのではないか」と手応えを見せた。MF柴崎岳と組む中で、相手の動きを警戒しながら機を見て縦に展開したり、得意の長めのパスでサイドチェンジを試みたり、随所には良さが出ていた。

3失点があるものの、チーム全体の躍動が見られたのだろう。森保一監督は交代枠2で終えた。そのうちの1人が、浦和レッズOBの原口元気。短い時間ながら、ボールに絡み、地元・埼玉のファン・サポーターをわかせた。

《日本代表》
GK東口順昭
DF長友佑都、吉田麻也、酒井宏樹、三浦弦太
MF柴崎岳(交代74分/→青山敏弘)、遠藤航、中島翔哉(交代87分/→原口元気)、南野拓実、堂安律
FW大迫勇也

《遠藤航》
立ち上がりからしっかりと積極的に仕掛けていこうと話していた。それは攻守において。入り方も良かったし、みんな、行くところ、行かないところがはっきりとさせながら、チームとして戦えていた。3失点したが、ハーフタイムには、最後まで攻撃的な姿勢をなくさずにやっていこうと話していたが、それが4点という結果に繋がったかなと思う。

(個人的には)ハードワークするところは意識して、最後は少しバテたが、基本的にはしっかりと自分の1対1の強さやスペースを埋めるところ、ポジショニングの部分は出せたかなと思うし、ボールもしっかりと受けながら関われたので良かった。(攻撃参加は)縦への意識を持っていた。チャンスになったシーンもあるし、逆に落ち着かせるシーンも作っても良かったかなと思うが、前半から前へ前へという意識はなくさずにやっていこうと思っていたので、そこは縦に入れられれば、とにかく入れることを意識した。

(相手のプレッシャーは)予想していたところで、そういう中でも1つ剥がせれば、自分たちでボールを動かしてチャンスを作れるという話は前からしていたので、(柴崎)岳と僕のところで、いかに剥がせるか、早くサコくん(大迫勇也)にボールを入れておさめてもらうだとか、その辺は意識した。

中盤を2ボランチでやる時には攻守に関わらなければいけないとずっと自分の中で意識している部分で、きょうは(南野)拓実のところで、ワンクッション、タメを作ってくれて、自分に落としてもらって、そこから縦にワンタッチとか、そういう形が出来ていたので、(南野)拓実と僕と(柴崎)岳の距離感は良かったと思うし、あとは欲を言えば、そこから(堂安)律や(中島)翔哉という、サコくんだけではなく、サイドを起点にするというのもアリかなと思っていたが、サコくんのところにボールを付けられるならば、とりあえず付けようという感じだった。

(ボランチに集中することで)メンタル的に充実しているというか、少し自信を持ってプレーできるようになってきていると思うので、普段やっていないポジションからボランチに入るのと、チームでもボランチでやっていて、代表でもすんなりと同じポジションでやるのは自分の中で大きくて、メンタル的な部分で、少しだが、間で受けた時にプレッシャーがきてもターンしたり、少し剥がして前に付けたりとか、そういうのはメンタル的な要素が大きいと思っている。意識しているし、少し成長できているかなと思う。

(今までに埼スタでボランチとしてプレーしたのはゼロではないが、その時のボランチ遠藤航と、きょうの遠藤航、違いを見せられたか?)少しは成長した姿を見せられたかなと思うし、こうやって埼スタに帰ってこられて、試合に出て、勝つことができたのは非常に嬉しく思うし、まだまだ多少ミスもあったし、満足していないところもあるし、課題だなと思うこともある。そこは改善して、満足せずにやっていきたい。

《槙野智章》
(森保体制でのセットプレー練習は)まだまだこれから。相手もかなり高いのもあったし、キックの質もあったし。それでも守らなければいけないし、やらないといけない。きょうはレフェリングの素晴らしさもあったし、こういうゲームをしていかないと内容も質も上がっていかないと思った。

《原口元気》
(ベンチでは)「これ、(ピッチにいる選手と)代わる必要ないでしょ」と(話していた)。全員がイケイケすぎて。みんな、調子が良かったので。時間も時間だったので、1点を取るというよりも、(試合の)締めに入ったというか、こぼれたボールを拾うとか、サイドバックが上がった時のケアとか、そういうことだけは気をつけてプレーした。(きょうは)パーフェクトでしょう。あんな良いプレーがたくさん見られた試合は、日本代表の試合でもそうそうないと思うし、僕自身も(ベンチから)観ていて、とても楽しかったし、ものすごく刺激をもらえた。

彼らに負けないように、勢いだけではいけない時もあるので、この先、そういう時に少しでも助けられれば。今は「素晴らしい」それだけ、本当に。(埼スタは1年ぶりだが)久しぶりに戻ってこられて良かったし、きょう(埼スタの)雰囲気がすごく良かった。その雰囲気を作ったのも、彼らだけど。それはすごいこと。
 
(有賀久子)



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