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REDSニュース|浦和ユース、MF井澤、殊勲の同点弾でプレミア残留決定!!|レッズプレス!!

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浦和ユース、MF井澤、殊勲の同点弾でプレミア残留決定!!

きょう10日(日)午後1時キックオフ。プレミアリーグEAST最終節、浦和レッズユース対鹿島アントラーズユースが浦和駒場スタジアムで行われた。

試合は57分、鹿島のCKから最後は渡邉伶那斗に決められて先制を許す。

しかし、4分後の61分、MF井澤春輝の目の覚めるようなミドルシュートが決まり、同点に追い付く。その後、試合巧者の鹿島に押され、自陣で耐える時間が長く続いたものの、なんとかしのいで結果は1−1の引き分け。浦和は勝ち点を『17』として8位でシーズンを終了。プレミアリーグEAST残留を決めた。

≪スタメン≫
GK石井僚
DF橋岡大樹・大桃伶音・立川将吾
MF大西翔也・玉城大志・弓削翼・荻原拓也
FW井澤春樹・シマブクカズヨシ・長倉幹樹

交代なし

薄氷の残留劇とチームの成長

薄氷の残留だった。勝点16で最終節を迎えた浦和ユースは10チーム中8位。

勝点14で9位の大宮アルディージャユースとの差はわずか「2」。

浦和が勝てば文句なしの残留。一方で大宮が勝ち、浦和が敗れた場合、浦和のプリンスリーグ降格が決まるという危うい状況だった。

試合序盤は気持ちの硬さと主審のジャッジもあってか、落ち着かない展開。特に守備から攻撃への切り替えがまったくといっていいほどうまくいかず、前半のシュート数はわずか1本。ただ、これは相手の鹿島も同じ。中盤でのつぶし合いに終始する緊迫感ある前半だった。

前半の終わりごろ、大槻毅監督から「相手の背後のスペースを突け」という指示が飛ぶ。

後半になり、浦和はロングボールを多用し、鹿島陣内に押し込む場面もあったが、双方1点ずつ取ったあとは、一方的な鹿島ペース。

トップチーム同様、勝利に執念を燃やす鹿島。ロングスローの得意な選手を投入するなど、終了10分前から5人選手を交代させ、ゴールに迫った。

守勢の浦和。ただ、押されたとはいえ危ない場面はほとんどなく、終始安定した守備を見せていた。

結果は1−1の引き分け。残留を争っていた大宮ユースは京都U-18と2−2で引き分けた。

浦和は勝ち点17、大宮は勝ち点15とし、浦和が辛くも残留を決めた。

「勝ち点1あれば、(残留は)大丈夫という試合の中、選手のメンタルは難しかったと思う」と振り返る大槻監督は、「先制された際、ワンプレーでバタついたが、そのあとは落ち着いてできた。終了間際で失点する試合もあり、1年を通して今日のような(守り切る)戦いが出来なかったが、最後まで表現できた」とチームの成長を語った。

大槻監督が一枚も交代のカードを切らなかったことを考えると、その言葉はより重く感じられる。

その中で、注目は来季にトップチームへ昇格するDF橋岡大樹、DF荻原拓也、MF井澤春輝の3人。(※登録上のポジション)

「井澤さま、さまだった」と大槻監督を安堵させた井澤は右ウイングでプレー。両チーム最多となる3本のシュート。同点弾のほかにも思い切りのよいシュートを放った。

その井澤は来季、J2徳島ヴォルティスへの期限付き移籍が決定。ルーキーながら、即戦力として期待されている、その片鱗を見せた。

左サイドでプレーした荻原は、CK、FKを任される左利きの名手。

そればかりでなく38分に左サイドから上げたクロスは、「1.2」のテンポではなく「1」のタイミングでシャープなボールを供給した。

そして、右センターバックの橋岡。特長は空中戦の強さだけではない。36分には、相手から奪ったボールを味方に預けると、相手ペナルティエリア内に進入するなど攻撃にも参加。また、「大丈夫。大丈夫」。「自分たちなら戦える」とキャプテンらしく味方を鼓舞。チームメイトを安心させるDFだ。

井澤・荻原・橋岡の3人が来季、トップチームに昇格するが、ユース所属の選手が2人以上昇格するのは山田直輝らの2009年以来。

「クラブにとってもトライだと思う」と大槻監督。楽しみな選手たちが昇格する。(佐藤亮太)



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