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REDSPRESS EYES|平川忠亮、初めての世界に奮い立つ〜今抱える課題の工夫とは|レッズプレス!!

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平川忠亮、初めての世界に奮い立つ〜今抱える課題の工夫とは

平川忠亮、初めての世界に奮い立つ〜今抱える課題の工夫とは



5月1日、39歳の誕生日を迎えた平川忠亮。今季、ここまでの出場記録は、4月7日(土)にホーム埼玉スタジアム2◯◯2で行われた明治安田生命J1リーグ第6節のベガルタ仙台戦での、フル出場1試合のみ。この出場以降は、コンディション不良で別調整の日々が続いた。

その後、チームに復帰した平川はすでにオズワルド オリヴェイラ監督が求めるものを理解している。「(メニューによって意図が変わっても)変わらないのは1本1本、1つ1つ、きっちりと勝敗にこだわること」と話し、ゴールへの意識付けが非常に強いことも感じていた。

ゴール。というよりも、現時点ではシュートが課題の、リーグ戦であり、カップ戦だ。共通するのは、シュートで終わる攻撃の形。平川は、打開策をこう考える。攻撃のバリエーションを増やすこと。サイドを任されることが多い平川が、自身に課すのはクロスボールの種類だ。平川は「ただ、クロスボールを上げるだけではなく、いろいろな種類のキックや蹴るタイミング、(工夫は)いろいろとある」と話す。

走りの質も同じ。5月14日のゲーム練習では、平川がゴールを重ねた。彼がピッチ上で実行したのは、ボールがないところでのフリーランニング。シュートシーンになった時、平川は長い距離を走り、ボールを持つ選手の横のスペースへサポートに入った。平川は「自分がサポートに入ることで、GKは(ボールを持った選手の選択肢が)パスなのか、シュートなのか(選択肢が複数となり)動きにくくなるだろう。横にサポートしているだけで、3点、4点取れた。ただ、シュートを決めるだけではなく、(チームとして)選択肢を作る部分がもっと出来てくれば、相手にとって嫌な状況を作ることができる」と説明した。

労を惜しまない動きがそこにある。この日の平川の動きを見ていると、サッカーをするには、ゴールを奪うためには、そして勝つためには、誰ひとりとしてサボれないのだと痛感する。「サボれませんね」と言葉をかけると、平川は「サボらずに走れば、ボールは出てきて、俺なんかでも点を取ることができる。そういうことが、ああいうミニゲームでも分かると思うし、その“もう1つ”を、誰が顔を出してやるか。(ボールを持った仲間が)シュートを打ちそうでも、パスコースを作るという動きを誰がやるか。特に、前めの選手は必要になってくるんじゃないかなと思う」と話した。

今、平川の目の前に広がっているのは、プロ17年目の彼にとって“初めて”の世界、ブラジル人監督のもとでの仕事である。「興味深いし、楽しみでしかない」と笑顔を見せる。

平川は「トップが代われば、新しい風は入ってくる。ブラジル人監督のもとでの新体制が浸透し、チームがうまく進んでいくように、年長者としていろいろとやっていかなければいけない」と話す。そして「オリヴェイラ監督は、鹿島アントラーズというクラブでJリーグ経験のある人。結果を残すという人は、それだけのものを持っている。それがこれから見えてくると思うと楽しみだ」と続けた。

オリヴェイラ監督の一挙手一投足を全身で感じ、チームのために惜しみなく走る平川の姿に何も感じない選手は、この浦和レッズには1人もいないだろう。“俺なんかでもできる”。いや、そうじゃない。平川だから、できる。選手たちは、この平川をライバルとするわけだ。5月1日で39歳。新しい世界を知り、また平川は選手として進化を遂げている。

(有賀久子)

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