back

試合レポート|2020プレナスなでしこリーグ1部第18節ノジマステラ神奈川相模原戦=レポート・コメント|レッズプレス!!

top
2020プレナスなでしこリーグ1部第18節ノジマステラ神奈川相模原戦=レポート・コメント

最終節は1−1のドロー決着。菅澤優衣香は得点王に

(佐藤亮太)


なでしこリーグ第18節・浦和レッズレディースは浦和駒場スタジアムで午後1時からノジマステラ神奈川相模原と対戦。前節負傷交代したMF柴田華絵がベンチスタート。代わってボランチは代表初選出となったMF水谷有希が、右MFには長嶋玲奈が起用された。

今日も安定した戦いぶりを見せる浦和L。8分にはMF猶本光がシュート。14分にはDF清家貴子のクロスに走り込んだFW安藤梢が走り込むも合わず。23分には左サイドからFW安藤の突破からマイナスのパスを受けたMF水谷がシュートと浦和ペース。36分にはペナルティーエリア付近で得たFKをMF猶本が蹴るも相手GKにはじかれた。

なんとか前に押し出そうとするノジマステラに対して、浦和はいつものように人数をかけてボールを回収すれば、縦パスには足を投げ出し、ブロックと穴のない守備を展開。

前半終了間際にはMF猶本→MF長嶋のクロス→中央・MF塩越が合わせシュートも入らず。迫れど決められず、前半は0−0で折り返した。

後半、MF長嶋を下げ、MF柴田を投入。MF栗島とのダブルボランチとなった。後半2分、右サイドからFW安藤のクロスにDF清家貴子。こぼれたところをDF佐々木繭がミドルシュート。後半9分、代わったMF柴田がペナルティーエリア内で倒されPK。それと同時にMF栗島から得点王がかかるFW菅澤優衣香へ交代。そのままペナルティースポットに入ると、右スミにきっちり決めて浦和先制。通算17得点を挙げた。

浦和は手を緩めず、16分にはMF猶本→MF塩越がシュート。21分には右サイド、細かいパス交換から抜け出したDF佐々木がクロス。これをFW菅澤と前半同様、試合の主導権を握った。

しかし後半31分、ノジマステラのカウンターから左右に大きく振られ、最後はFW南野亜里沙に決められ失点。1−1の同点に追いつかれる。残り15分、ノジマステラは追加点を狙うべく3枚代えで対抗。浦和もDF高橋はな、MF遠藤優を投入。後半36分、ドリブルで運んだDF清家がGK強襲のシュートも及ばず、試合は1−1のドローとなった。

リーグ戦すべてが終わり、浦和Lは14勝2分2敗、勝点「44」、37得点・17失点。得点王は17得点の菅澤に決まった。

《スタメン》
GK池田咲紀子
DF清家貴子・長船加奈・南萌華・佐々木繭
MF栗島朱里・水谷有希・長嶋玲奈・塩越柚歩・猶本光
FW安藤梢

《交代》
ハーフタイム MF長嶋→MF柴田華絵
55分
MF栗島→FW菅澤優衣香
80分 FW菅澤→DF高橋はな
80分 FW安藤→MF遠藤優

《得点》
55分:浦和FW菅澤優衣香(PK)

《森栄次監督》
相手がやり方を変えてくるので、どういう策でくるのか探りながらゲームに入った。ポゼッションしながら、相手の裏を突きたかったが、なかなかそこまでいけなかった。流れの中で惜しいシーンはあったが、結局点が取れず、PK1点で終わってしまった。思うようにゲームを進めることができず、1−1で終わってしまった。内容的には良いところもあったが、反省しなければならないこともあった。駒場で最後の試合だったので勝って終わりたかった。

Q:14勝2分2敗でリーグは終わりましたが、伸びたところ、ここをもう少し手を加えたいところはありますか?
A:もう少し中盤でのボール保持率を上げたい、そこからの緩急の変化をつけたい。あと回収率をもう少し上げたい。

Q:就任してから、今までの変化についてはありますか?
A:失点しても落ち着いてプレーができ、ある程度プレッシャーが掛かっても周りを使って、あるいは個人で回避できるようになり自信がでてきた。落ち着いてきたというか、自信がついたというか、周りを信頼していたというか、そうした部分が成長している。

Q:菅澤選手に点を取らせる粋な計らいもありましたが。
A:得点王がかかっていたので、他会場の状況を把握しながら進めていた。あの時点では得点ランキング2位の仙台・浜野選手が得点したと情報が入ったので、チャンスがあればいつでも準備しておいてと伝えてはいたが思ったよりも早かった。急きょとなったが、前もって伝えてはいた。リーグ優勝は決まったので得点王を取らせてあげたかった。親心のようなもの。

Q:リーグ最終節ながらも皇后杯を見越して、大幅にメンバーを入れ替える選択肢があったと思います。しかし、ほぼベストメンバーとなった理由はなにかありますか?
A:選手にも自分に対しても気を緩ませたくなかった。優勝してからのこの2試合は皇后杯に向けたアピールであると選手に伝えていた。勝つことに対してもっとどん欲になろうということをチーム全体に対して伝えた。勝つことがより求められるので、気持ちの緩みをチームにも自分にもなくしなかったので、いまのベストメンバーでということを練習から伝えていた。トレーニングを見ながら、状態の良い選手を起用していこうとした。

普段出てない選手を出すということもあるが、まだシーズンは終わっていないので、皇后杯に向けてという中、気持ちが緩みがちになってしまうので、この2試合はそうした緩みはなしにして勝ちにこだわっていこうという考え。

《水谷有希》
結果として引き分けになり悔しい、今後の皇后杯を考えると、うかうかできない、そう再確認した試合だった。

Q:ポゼッションしても崩し切れない試合でしたが、どのようなイメージで崩そうとしていました?
A:崩すイメージでいえば、どう横の広さを縦の深さを使い分けるかをイメージしていた。
今日はなかなかボールが外回りが多く、中を使えなかった。相手が中を閉めてきたのは分かっていながら、打開できなかったのが引き分けの要因だった。外回りだったが、中にボールをつけるパスのタイミングを今日は失っていた。共有とそのあとサポートの精度を高めたい。

Q:皇后杯に向けて。
A:長いシーズンのなか、このチームにいて結果を出せたのは前向きな自信につながる。この流れを切らさず、皇后杯につなげたい。

Q:プレーしていて、この点が良くなったという部分はありますか?
A:昨年よりも攻撃のテンポがみんな同じ感覚でテンポよくボールが回るようになったのでスムーズになった。またボールを取られたら、取り返すことが昨年に比べて精度が高くなった。

Q:ポジションチェンジしながらもバランスの良さを感じましたが。
A:ポジションは関係なく、誰がどこにいてもできる選手たちの集まりなので、ぐちゃぐちゃしても、していなくても同じサッカーができている。

この2年で表現したチームの流れを作り出すプレーが評価されて、代表の招集につながった。ほかのチームではできないことであり、このチームだからこそでき、わたしのプレーを生かしてくれた。みんな感謝したい。

(代表では)私のプレースタイルをふまえると、周りの人に協力してもらわないといけないので、周囲と合わせる作業をしなければならない。怖がらず、積極的に意思を伝えながら、持ち味を出したい。

《菅澤優衣香》
なかなか得点が動かない中、後半に早い段階でPKとなり、得点王がかかっている中、チーム全員が自分に点を取らせたい気持ちを感じた。PKを決められて良かった。失点はもったいなかった。勝ち切れれば良かったが、負けなくて良かった。

Q:PKの場面ですが、給水などで交代の時間稼ぎをチームメートがしていました。急な出番となりましたが……
A:早いなという感じだった。蹴るとなるとファーストタッチなので緊張はあった。枠内に入れることとコースを狙うことを意識した。

Q:途中出場ながら、ベンチに下がりましたが、状態を考慮した上でのものでしょうか?
A:ケガでまだ万全ではなかったが、得点王のことを考えて監督からはPKがあれば、投入すると伝えられていた。長い時間プレーできる状態ではないので交代となった。

Q:皇后杯に向けて。
A:うまく調整しながらやりたい。一発勝負で難しくなるが、リーグでやってきたことを出せば決勝までは行けると思う。簡単ではないが全員でまた気持ちを切り替えてやっていきたい。

Q:今期のベストゴールは?
A:難しいですね……ホーム伊賀戦(第7節・8月30日 2−1)。1−1の状況で90分に安藤選手のシュートのこぼれ球を決めたゴール。勝ち越しゴールで勝点3を取れて印象に残っている。

・・・・・・

ログイン・会員登録はコチラから
すべての記事をご覧いただくには、会員登録が必要です。
※既に会員登録済みの場合、ログインを行うことで閲覧可能となります。



レッズレディースTOPへ


(c)REDS PRESS