(佐藤亮太)
菅澤優衣香の2ゴールで好調・千葉に3−0の完封勝利
13節、ジェフユナイテッド市原・千葉レディース戦が浦和駒場スタジアムで行われた。
千葉はINAC神戸、日テレ・東京ヴェルディベレーザに立て続けに勝っており好調。その相手を浦和がねじ伏せられるかが注目された。
試合は浦和ペース。15分、FKのチャンス。キッカーの猶本が放ったボールに菅澤が頭で合わせて先制。37分、柴田のスルーパスに反応した菅澤が流し込んで追加点を挙げ、2−0で前半終了。
このままの勢いで行きたい浦和だが、後半開始50秒、千葉にカウンターを受ける。ただ、相手のパスミスに助けられたともに、素早く戻った守備陣によってクリア。事なきを得た。
持ち直した浦和は54分に猶本のミドルシュート、61分に栗島の縦パスに菅澤が抜け出し、GKと1対1になるも枠外。64分、柴田→右サイドの清家がシュート。69分には猶本→清家がクロス。逆サイドから走り込んだ柴田が追いつきシュート。これはGK正面となった。圧倒する浦和。
飲水タイムのタイミングで3枚代え。その直後の73分、FKから途中出場の安藤が3点目を決め、3−0で完封勝利を収めた。
2位の日テレ・東京ヴェルディベレーザがノジマステラ神奈川相模原に1−2で敗れたため、今日の時点で勝点「9」差とした。次節、アウェイで直接対決となる。
《浦和レッズレディース》
GK池田咲紀子
DF清家貴子・長船加奈・南萌華・佐々木繭
MF栗島朱里・柴田華絵・塩越柚歩・猶本光・水谷有希
FW菅澤優衣香
《交代》
54分MF塩越→FW安藤梢
72分DF清家→MF遠藤優
72分MF栗島→FW大熊良奈
72分FW菅澤→DF高橋はな
81分DF南→FW植村祥子
文句のつけようがない、言うことなしの完勝だった。
あれだけ相手を押し込んでいると、もしやボールを持たされているのではないか?あるいは浦和の攻め疲れを狙っているのか?そう勘ぐってしまう。
しかし、結果的にそうではなかった。
浦和は千葉をしっかり押し込み、試合の主導権をがっちり握っていた。またボールを奪われてもすぐに取り返し、攻撃につなげる。その速さと判断と精度が抜群に良かった。たとえ相手の当初のもくろみがそうだったとしても、前半できっちり2点取れるのがいまの浦和の強さ。
今日の完封勝利をけん引したのは2アシストの猶本。縦横無尽に動き、ボールをさばきながら、チャンスにも絡んだ。シーズン当初、「まだチームにフィットしていない」という森監督の判断から前半のみの出場が続いたが、ここ2試合は先発フル出場している。
森監督が「細かいボールタッチなどで周りとの関係が合ってきているなと感じている」と評価するように、信頼を勝ちとりつつある。本人もようやく一安心といったところだろう。
それにしても本当に強くなったレッズレディース。残りリーグ戦6試合、課題は優勝へのプレッシャーがどう振り払うかにあるが、昨年の教訓から心配ご無用。
監督も選手も異口同音に「一試合一試合、目の前の試合、目の前の相手に勝つだけ」と慢心も恐れも死角もない。
いやはや本当にこのチームは強くなった。トップチームも少し見習ってほしい……。
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