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試合レポート|2018プレナスなでしこリーグ第12節・日テレ・ベレーザ戦=試合展開、コメント|レッズプレス!!

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2018プレナスなでしこリーグ第12節・日テレ・ベレーザ戦=試合展開、コメント

天王山は悔しい結果に。首位・ベレーザに0-3で完敗

22日(土)、2018プレナスなでしこリーグ1部の第12節・第1日が開催され、4位の浦和レッズレディースは首位の日テレ・ベレーザと直接対決。勝ち点差4。上位に迫るためには、勝利あるのみ。18時、味の素フィールド西が丘(東京都)でキックオフの笛が鳴った。

石原孝尚監督は前節のマイナビベガルタ仙台レディース戦のメンバーからGK池田咲紀子、木崎あおい、そして中盤に長嶋玲奈を起用。ここにきてアンカーを務めていた佐々木繭が負傷で欠場。佐々木は練習中に右足を痛め、検査予定だ。

前半は我慢の戦いとなり、ブロックを作ってベレーザのサイドを中心とした攻撃を耐え抜いた。中盤ではベレーザMF三浦成美など攻撃の起点をつぶし、センターバックを務める南萌華と高畑志帆は球際に厳しく、五分五分の場面も身体を張ってGK池田をフォローした。0−0で前半を終え、後半を迎えた。

石原監督は、「守ってばかりでは勝てない」というメッセージを持って、後半から選手へ仕掛けを求めた。前線にはエース菅澤優衣香をフォローするように、前節はサイドバックでプレーした高橋はなが前線に立ち、4−4−2へ。前半同様に失点ゼロを念頭に置きながらも、少ないチャンスを狙っていた。キャプテンの柴田華絵は「推進力は上がった」と感じていた。

だが、もう少し我慢の時間は必要だった。

前に出ることで中盤にスペースが生まれ始めたところをベレーザは見逃さず、ボールを奪取すると一気に圧力をかけ、53分、攻撃陣の中で最も警戒していた植木理子に得点を奪われる。柴田は「0−0のまま試合を進め、交代選手がピッチに入ることで、試合をどう動くのだろうかと考えていた矢先に失点してしまった」と悔やんだ。

劣勢に立った浦和は前に出るしかない。となれば、ベレーザの勝ちパターン。結果、61分に籾木結花、79分に植木に得点を奪われ、0−3と大きく差を広げられた。GK池田の好セーブや、選手交代により右サイドバックへ下がったDF高橋が駆け上がって好機を演出したり、縦パスで相手守備陣の裏を狙ったりとアクションを起こしたが、1点は遠かった。

0−3の敗戦。勝ち点差は7に開き、どの選手も「完敗」という言葉を口にした。

石原監督は勝利を信じ、勝つための策を講じた。結果が出れば評価され、今回のような完敗となれば仕掛けが早かったのでは?と疑問符を打たれる。それは指揮官につきまとうものだ。今季の目標を考えればこの代償が大きいが、守って守って、ベレーザ相手に勝ち点1を取ったとしても、今のチームは何も得られなかっただろう。長船加奈を含めて怪我人が出たことで、南萌華や高橋はなといった若い選手にここ2試合は出場機会が与えられている。彼女たちがピッチ上で感じた、選手自身が感じたベレーザとの差を、今後で埋めていく作業ができれば、この痛みは決して無駄にはならないと考える。

なお、2位のINAC神戸レオネッサなど残りの4試合は、9月24日(祝・月)午後に各地で実施される。

浦和レッズレディース
GK池田咲紀子
DF栗島朱里(交代69分/→清家貴子)南萌華高畑志帆木崎あおい
MF柴田華絵長嶋玲奈加藤千佳(交代79分/→白木星)吉良知夏(交代※46分/→高橋はな)
FW菅澤優衣香安藤梢

《石原孝尚監督》
(前からプレスへ行くタイミングについて)どのタイミングでいくかというところだったかと思うが、ちょっと強気にパワーを持って後半の頭から行った。そこは考え方がいろいろあると思うが。(先に失点してしまったので)前へ出て、すると2点目、3点目と行かれるのは分かっていたが、行かないことには。2点必要だったので。それを選手も分かって走っていたし、うまく対応していたと思う。

前半は相手の良さを消しながら戦うことができていた。そういう意味では悪くはなかった。あのまま耐えるというのも良かったが打って出た。前半のように(相手の中盤を)防げば失点はしなかったと思うが、勝てはしなかった。

(メンバーは)調子の良い選手と、池田の経験というところで期待した。また佐々木繭が直前で怪我をしたが、そこは長嶋玲奈がよくやっていた。チーム力というところでは良いゲームだったのかなと思う。

(選手交代で)攻撃の選手を多く並べたが、バランスが崩れることは分かっていても、行くしかなかった。選手たちはやろうとしていたので、もう少し整理して次のゲームに繋げたい。

後半戦は守備からしっかりと入ろうという中で、攻撃に繋げる部分は少しまだ課題が残っている。皇后杯を含めて、リーグの残り6試合、守備の安定、防ごうと思えばやれるというところは見えているので、それをどう攻撃に繋げるかという部分を整理することで、レベルアップするところはあるかな。

僕の責任になるが、もしかしたらゲームプランを変えていれば、また違った結果を選手たちにプレゼントすることができたかもしれない。そこは選手というより僕自身の問題かなと思う。

《南萌華》
前半は(高畑)志帆さんと一緒にゴール前で身体を張った守備ができていたが、後半で緩みが出てしまったところが課題だし、そういった失点をなくしていくというのは勝利に繋がるので、もっと追求していかなければいけない。

植木選手のところは警戒していたが、その警戒心が少し薄れたというか、カバーの早さが少し遅れてしまったので、そこが修正点。後半も失点しないことが第一だったが、そこで失点してしまった。

それでも、その中でも良い流れは何度かあった。まずは失点しないというところを徹底し、そこから点を決めきること。前半にできていたことが、後半にできなくなってしまうのは集中力の部分だったりがある。それをしっかりと後半も続けて、その中で得点していけるような強いチームになっていきたい。

ベレーザは相手を見てプレーしているというか、空いているところをうまく使ったり、1人で持ち運んできたり、そういうところが巧かった。自分たちはそれができていなかったというか、相手に合わせてしまった。そこが今のベレーザとの違いかなと思う。相手を見ながら流動的に全員が動いていければ、空いているところは自然と出てくる。チャンスも増えてくると思うので、そこを増やしていきたい。

(次節に向けて)まずは1対1で負けないこと、それをチーム全員ができれば負けることはないし、まずは失点しないで、焦れずに守りながら良い形で得点していけたら絶対に勝てるチームなので、浦和レッズレディースは。正々堂々と思いきり戦っていきたい。

《高橋はな》
本当に悔しいゲームになったが、ベレーザはやっぱり巧いし、強いなと感じた。前半はみんなが頑張ってくれて、0−0の状況にしてくれた中で後半から行くぞと言われた。(吉良)知夏さんも素晴らしいプレーをしてくれた中で、自分はもっと貪欲にゴールに向かわなければいけなかった。もっとできたことは多かったし、右サイドバックへ下がる前までにもチャンスもあったし、右サイドになってからもチャンスはあったので、そういうところでの勝負強さのようなものを強くしていけたらなと思う。

チームとして絶対に勝ち点3が必要だった試合だったので、その中で自分を起用してくれて、本当に結果が求められたと思う。だが、結果を出さなかったことに関しては、本当に自分の物足りなさというか、まだまだなところだと感じた。

どのポジションでも貪欲にいくことは常に考えているので、その中でチャンスがあれば上がっていこうと考えていた。攻撃参加できたことは良かったが、そこから何もできなかったというのがあった。もっと何かできるようにならないと、今後ベレーザなど強いチームに勝っていくのは厳しいと思う。

ベレーザの強さは、シンプルに1人1人の巧さがあると思うし、レッズレディースもみんな巧いが、やっぱり私たちよりも強いチームがいることを考えると、すべてがまだまだ足りていないのではないかと自分としては思うし。個人的には技術もだが、試合に絶対に勝つという気持ちは、もっとむき出しにやっていかなければいけない。

《安藤梢》

ただただ悔しいというか、完敗だった。相手もポゼッションなど、技術が高い選手なので、良い守備からチャンスがあったら前に出ていくというのを目指してやっていた。狙い通りと言えば狙い通りにゼロで抑えることができたが、試合が終わって振り返ってみれば、もう少し全体的に高い位置から守備もしたかったかなというところがある。3失点したが、奪ってからの良い攻撃もあった。試合中は、みんな、諦めずに勝ちに行っていたが、サッカーの部分では反省するところがたくさんあった。最後までサポーターが熱く応援してくれたので、最後まで走ることができた。

(有賀久子)

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