守備力を示し、4得点で快勝
6月12日(日)、2016プレナスなでしこリーグカップ1部第2節が開催された。浦和レッズレディースにとっては、リーグカップ戦の初戦。ホーム・浦和駒場スタジアムに岡山湯郷Belleを迎えた。このカップ戦を、いまだ最下位のリーグ戦から一新するための大事な公式戦の場として捉え、攻撃面を中心に動きの確認を徹底し、きょうの一戦に臨んだ。リーグ後半戦にむけて、攻守両面で良いイメージを構築し、公式戦での成功例を増やしたいところ。
岡山湯郷はGK福元美穂を主将に据え、司令塔である宮間あやは温存。浦和もケガを抱えながらリーグ戦に臨んでいたFW吉良知夏、ボランチ猶本光がメンバー外。また、センターバック高畑志帆をベンチスタートにさせるなど変化あり。この両チームの選手構成が、どのように試合へ影響するのか。
地力の差は、浦和が前半立ち上がりから上回った。試合の主導権を終始握り、ほぼ岡山湯郷陣内でプレーを進めた。特にボールに対する出足が良い。攻撃から守備への切り替え部分でスピードとパワーが増し、相手に攻撃の時間を与えなかった。20分、加藤千佳がペナルティエリア内でボールをキープし展開すると、最後は味方のシュートのこぼれ球に反応し、しっかりと枠内にシュートを決めた。浦和は待望の先制点を記録した。
続く23分には、右CKからキッカー筏井りさのボールに、ゴール中央で左サイドバックの北川ひかるが右足でコントロールし、右足でシュートを放ち、ゴールネットを揺らした。2−0で迎えた63分にはFW白木星が左サイドに流れ、ペナルティエリア内へ勢いを持って進入。シュートのはね返りに、柴田華絵が体で押し込み、試合を決定づける大事な3点目を奪った。
ベンチはリーグカップ戦のレギュレーションである交代5名までをフル活用。ハーフタイムで加藤千佳を下げ、臼井理恵を投入。臼井は、右サイドバックへ。先発として同位置を務めた塩越柚歩は、加藤が位置する左前めで76分の遠藤優との交代までプレーした。67分には白木に代えて高橋はな、ボランチを務めた長野風花に代えて栗島朱里、69分乗松瑠華に代えて高畑となった。遠藤は右前めに入り、柴田が左へチェンジした。
76分から出場の遠藤は、3点目以降好機が少ないため、「自分が勢いをつけることができれば」と短い時間ながら積極的にボールへ絡んだ。そして87分にシュートを放ち、ダメ押しとなる4点目を決め、勝利に貢献した。
きょうの一戦は、4−0という攻撃面が目立つが、浦和が終始ゲームをコントロールし、前がかりの状態が長く続く中で見せた前線から始まる全体の守備力を評価したい。中でも、ボールを奪われたあとの1歩が素早く、相手に攻撃を組み立てるスキを与えなかった。この守備が、4−0につながる良い攻撃のカギを握っていた。(有賀久子)
2016プレナスなでしこリーグカップ1部 Bグループ 第2節 岡山湯郷Belle戦
日時:6月12日(日)13:00キックオフ
会場:浦和駒場スタジアム(埼玉県)
試合終了:4ー0(前半2ー0)勝利
主審:佐々木里紗
副審:坊薗真琴・堀川うらら
第4の審判員:渡邉晶子
《浦和レッズレディース》
GK:平尾知佳
DF:塩越柚歩(76分→遠藤優)・乗松瑠華(69分→高畑志帆)・長船加奈・北川ひかる
MF:柴田華絵・筏井りさ・長野風花(67分→栗島朱里)・加藤千佳(HT→臼井理恵)
FW:白木星(67分→高橋はな)・後藤三知
控え
GK:池田咲紀子
MF:水谷有希
監督:吉田靖
□得点□
20分 加藤千佳(浦和)
23分 北川ひかる(浦和)
63分 柴田華絵(浦和)
87分 遠藤優(浦和)
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