中盤の攻防がポイントに
きょうの千葉戦は立ち上がりの10分こそ、相手の出方を見てリズムに乗れずにいたが、以降は浦和による前線からのプレスが効いた。古巣対決となったボランチの筏井りさが「相手のトップ(FW菅澤優衣香)にボールが入って起点になることは分かっていた。中盤のこぼれ球の拾い合いや球ぎわの激しさでは、絶対に負けないと思っていた」と話したが、きょうは、中盤の攻防で千葉に勝っていた。これが勝因だ。
浦和はセカンドボール、球ぎわの奪い合いでマイボールにし、高い位置から攻撃を仕掛ける場面や、右の塩越柚歩、左の北川ひかるの両サイドバックが積極的に攻撃参加を見せる場面など、浦和らしい攻撃を展開した。後半も、浦和がほぼ相手陣内で攻撃を仕掛けた。
だが、課題をあげるならば、ゴールが遠かったこと。前節の伊賀戦よりもボールの動かしがスムーズで、千葉も「浦和のロングボールに合わせてしまった」とその対応に苦戦したが、開幕戦以降の課題となる、決定機につなげるためのラストパスや攻撃にかかる枚数の少なさ、動き出しの精度が甘く、決めきることはできなかった。
反対に65分、66分と、浦和はこの日最大のピンチとも言える千葉の猛攻を受けた。66分には千葉FW菅澤にフリーでシュートを放たれた。しかし、これはGK平尾知佳が反応良く弾き、ピンチを救った。守備陣のこぼれ球への寄せも良く、相手シュートはゴール右にそれた。
耐えた浦和。69分、ピンチの後にはチャンスがやってきた。浦和は左CKを得ると、キッカー北川ひかるのボールに、遠い位置で柴田がフリーで合わせ、シュート。得点時間、シチュエーションとともに、前節の伊賀戦と酷似。勝ちきるため、ベンチはすぐに動き、73分に加藤千佳を下げ、臼井理恵を投入。78分には左足首の負傷から再復帰したボランチ猶本光を下げ、同じ位置に栗島朱里を入れた。
2人の交代は、相手を封じるため。ピッチ上の11名は、監督からのメッセージを受け取ると、ボールを奪われても球ぎわ厳しく、すぐに奪い返して相手をゴールから遠ざけた。そして、ベンチは最後に白木星からチームキャプテン後藤三知を投入。アディショナルタイム2分間も浦和のペースで試合を進め、2試合連続完封勝利をおさめた。(有賀久子)
2016プレナスなでしこリーグ1部 第9節 ジェフユナイテッド市原・千葉レディース戦
日時:5月15日(日)17:00キックオフ
会場:さいたま市浦和駒場スタジアム(埼玉県)
試合終了:1ー0(前半0ー0)勝利
主審:山下良美
副審:草処和江・新妻久美
第4の審判員:池田朋代
《浦和レッズレディース》
GK:平尾知佳
DF:塩越柚歩・乗松瑠華・長船加奈・北川ひかる
MF:柴田華絵・筏井りさ・猶本光(78分→栗島朱里)・加藤千佳(73分→臼井理恵)
FW:吉良知夏・白木星(90分→後藤三知)
《SUB》
GK:池田咲紀子
DF:長嶋洸
MF:長野風花
FW:遠藤優
監督:吉田靖
□得点□
69分 柴田華絵(浦和)
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