(有賀久子)
あす9日、ホーム駒場でWE広島戦 水曜にはデジタル化推進大使 兼 一日税務署長としてスマホ申告やキャッシュレス納付を体験
「遠藤優選手ですか?」
男子高校生が少し照れながら、遠藤に話しかけていた。10月、なでしこジャパンに初めて選出され、内田篤人コーチと同じサイドバックであることも重なり、注目を集めた。遠藤自身も、周囲の変化を感じるところだ。
その遠藤が今回参加したのは、11月11日(月)から始まる『税を考える週間』を前にした、全国各地で開催中の啓発イベントの一環だ。11月6日(水)午後、三菱重工浦和レッズレディースの遠藤優、塩越柚歩、高橋はなの3選手が浦和駅東口駅前市民広場に登場し、デジタル化推進大使として任命を受け、さらに一日税務署長を務めた。
浦和税務署は、埼玉県、さいたま市、浦和税務署管内納税協力団体協議会、埼玉りそな銀行などの各金融機関納税協力団体協議会による、デジタル・トランスフォーメーションを推進する広報イベントを実施。3選手は、スマホでの申告体験やキャッシュレス納付体験に臨んだ。
「両親が、まだ紙で。身近からどんどん、じわじわと広めていけたら(遠藤)」「書類にバッと書かれている方が難しいという印象があるので、自分たちのようなスマホが身近な世代から、どんどんと広めていけたら(塩越)」と話す。
イベント後は、あす9日(土)から始まる11月のホームゲームのWEリーグ日程や3選手のインタビューが掲載されたタブロイド紙を配布。そこで冒頭に記した場面が見られた。
こうして選手が実際に街頭に立ったことで、なでしこジャパンに選出されることの影響力を感じ、同時に“レッズレディース/WEリーグ”という言葉が、まだまだ浸透していないという現実も痛感した。
レッズレディースは11月、4試合のホームゲームを開催する。中でも、17日(土)の大宮アルディージャVENTUS戦は、5,000人の集客を目指している。
遠藤が「来てもらいたいというからには、それなりのプレーをピッチで見せないといけない」と口にし、高橋も「いろいろな人に見てもらいたいというのを、口で言っているだけではダメだと思う。すごく力をもらったので、今週の試合、絶対に勝ちたいなと改めて感じた」と話したが、その言葉通りで、9日(土)のサンフレッチェ広島レジーナ戦は、結果にこだわりながら、次節以降に繋がるプレーを見せたい。そして、選手1人1人の個性を知ってもらうことが、チームを知ってもらう、大きな力に変わるもの。今回のように、選手が地域に出向くことは、知るキッカケの1つだ。今後も大切に進めてもらいたい。
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