試合後、若林エリ選手に聞く〜アルコ神戸の魅力は
(有賀久子)
レッズレディースOG・アルコ神戸FP若林エリ、感謝を伝えるシーズンに〜日本女子Fリーグ開幕
RP:開幕前に引退を発表。このタイミングで発表して良かったなと思いますか?
若林:いろいろな方に、アルコ神戸のフットサルを観に来て頂ける機会を作り出せたかなと思いますし。もちろん、ここまで、いろいろな方に応援してもらって、そういう方々に感謝を伝えるために開幕前に発表したのもあります。
あとは選手たち、チームメートが戦う上で、何かひとつ、一致団結することが通年であると良いのかな、というところもあって。たぶん、実際、みんなが、“エリさん、最後だから頑張ろうぜ”という気持ちになってくれている部分もあります。
チームマネジメントのところ、そして自分の感謝の気持ちを伝えたいという思いを含めて、開幕からの2試合を通して、先に発表して良かったな、と思いました。特に、さいたま会場では余計にそう感じました。
RP:スタンドで掲げられたタオルを見て、驚かれていましたね。
若林:(タオル)スタンドを背にして入場していたので、最初は見えていなかったんですね。挨拶するために振り返って、パッとそれを見た時に、普段あまり泣かないんですけど、グッとくるものがあって。フットサルもそうですけど、今までの思い出というか、レッズレディース時代のことがよぎったりとか、すごく良い環境を作り出してもらったなという風に思いました。
余計に勝ちたいなというか、良いフットサルを見てもらいたいなと思いました。普段、サッカーを見ている人にも、フットサルも面白いんだなと思ってもらわなきゃいけないな、という責任感も同時に芽生えました。
RP:スタンドにいらっしゃった方々。どんな顔触れだったのですか?
若林:レイナスの時から応援してくれている人もいましたし、もちろん、レッズの時に応援してくれた人もいました。今のレッズレディースを応援してくれている人たち、私が(レッズで)やっているのを知らなかった人たちも来てくれていて。それはキッカケがあって、INAC神戸レオネッサとレッズが神戸で対戦する時には行っているので、一緒にゴール裏で飛び跳ねたりとか。そもそも自分、浦和レッズのトップチームの試合で、ゴール裏で跳ねていたので、その仲間もいたし、そういった形で、いろいろな人が来てくれて、懐かしい顔もチラホラいたので、良かったな、と思います。
RP:フィジカルコンタクトも多かったり、タイムアウトによる戦略など面白かったです。
若林:サッカーにないフットサルの面白さと言ったら、タイムアウトや交代が自由にできるところとかで、戻ってきた時に戦術の確認ができたりだとか、そういったところで目まぐるしく展開が変わっていく。セットで交代したりとか、2人ずつ交代したりとか、いろいろあるので、サッカーとは違う、どちらかと言うと、バスケットボールにより近いものになると思うんですけど、そういったところの面白さというのは引き出せたかなと思います。
RP:次の神奈川もですが、立川や浦安など、浦和から近いところでの開催も残っています。これからアルコ神戸のフットサルを観よう、若林エリに会いに来ようと思う方々へメッセージを。
若林:アルコ神戸のみんなは、一生懸命なんですよ。そんなに上手くないですが、この開幕戦、第2節と、上位2チームとの対戦になりました。自分たちも、それなりに優勝経験がある中で、今は、ここまで対戦した2チームが、日本女子フットサル界の上位を引っ張っている感があるのですが、そこに食いこめる選手も出てきているし、年代も代わって、自分も引退することになって、新しい選手でフレッシュで、明るいというか、ユニフォームの色に合っているというか、初々しさもありつつ、頑張れるというのが魅力だと思います。
アルコのフットサルを観て、面白いと思ってくれている方は多いと思うんです。それはなぜかと言うと、自分たちで考えて、行動するという、それが面白いよね、という。誰かに指示されて、それをまっとうするのも大事なのですが、一番大事なことは、みんなが判断、決断して、それを実行していって成功に繋げるということが、サッカー、フットサルに限らず、フットボールの楽しいところだと思うので、そこの魅力があるのかな。他のチームにはない、特に上位2チームにはない、そういうところがアルコ神戸にあると思うので、そこを育てつつ、自分も、あとちょっとプレーヤーとして頑張りたいなと思います。
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