(有賀久子)
レッズレディースOG・アルコ神戸FP若林エリ、感謝を伝えるシーズンに〜日本女子Fリーグ開幕
日本女子Fリーグ2024-2025レギュラーシーズンは6月1日(日)に開幕し、ここまで2試合が行われた。8日(土)、9日(日)には、サイデン化学アリーナさいたま(さいたま市桜区)で第2節が開催され、兵庫県を拠点に活動するアルコ神戸が、2日目のピッチに立った。ここに今シーズン限りで選手生活から退くことを発表した、若林エリがいる。
埼玉県出身。浦和レッズレディースの前身である、さいたまレイナスに所属していたことをキッカケに、2005年のレッズレディース始動から2009年のシーズンまで、赤いユニフォームに袖を通した。その後、タイにわたり、サッカーからフットサルの道へ。2011年から、アルコ神戸でプレー。数々の優勝に貢献し、フットサル転向当初から目標に掲げていた日本代表にも選出された。
5月12日(日)、引退を表明。開幕前の発表は、全国にいる応援してくれる方々へ「最後のプレーを観てもらいたい」「お礼を伝えたい」からだ、と言う。思いに応えるかのように、第2節、サイデン化学アリーナさいたまのスタンドには、レッズレディース時代の、懐かしいユニフォームが飾られていたり、アルコ神戸のチームカラーであるブルーを基調とした若林エリ引退グッズのタオルを掲げるサポーターもいた。スタンドを背に入場した若林は、振り返って初めてその光景を目にし、試合前だというのに、熱いものがこみ上げていた。
日本女子Fリーグは、レギュラーシーズンとファイナルシーズンに分かれ、レギュラーシーズンは、11チームによるセントラル方式の1回戦総当りのリーグ戦。毎節、2日間に分けて、基本、同じ会場で戦いが繰り広げられる。
神戸の開幕戦は、昨季優勝のバルドラール浦安ラス・ボニータスに勝利。その勢いをさいたま会場に持ちこみ、兵庫県ダービーとなるSWHレディース西宮相手に、立て続けに得点を決め、2対0で第1ピリオドの終盤を迎えていた。17分37秒、西宮がタイムアウト。この時間が、展開を変えた。西宮が反転攻勢。18分38秒、19分03秒と得点を重ね、西宮が追いついて、第2ピリオドへ。第2ピリオドは、互いに決定機をモノにできず、得点動かず。結果、2対2のドローで第2節を終えた。
試合中の若林は、セットプレーになると、キッカーとしてピッチへ。その他の時間は、選手兼コーチとして、ベンチでボードを片手に、加藤正美監督と役割分担し、チームメートに指示を与える姿が見られた。
第3節は、6月15日(土)、16日(日)の2日間で行われ、アルコ神戸は第2日、15時30分開始の3試合目に登場。アニージャ湘南との対戦となる。場所は、神奈川県・シンコースポーツ寒川アリーナ。