(有賀久子)
自身のプレー、WEリーグのレベルアップ
WEアウォーズ後には記者会見が行われ、最優秀選手賞(MVP)の清家貴子を含む、ベストイレブンが登壇した。
まず、代表質問で「今シーズン、伸びたプレーと、どんなターニングポイントがあったか」「リーグ全体がどんなところがレベルアップしたと実感しているか」と問われると……。
《石川璃音》
(1)今シーズン、パスのところにこだわって取り組んでいました。今までのキックだったら、これ以上ないな、と思ったので、そこをイチから、ゴロのパスからスタートして、蹴り方も変えて取り組みました。その結果、トラップする位置も変わりましたし、それで優先順位の高いところから見ることも出来るようになりました。(転機になったのは)自分自身、大好きな先輩である安藤さんと光さんが怪我してしまった時は、2人の方が辛いですけど、自分も、(2人が)怪我してしまったことに対して、何だろう……。すごく悲しくて。その次の練習も、正直、気持ちが入らなかったりしたが、同じチームである、他の仲間たちのおかげで、もう1回、気持ちを切り替えて、戦えました。
(2)WEリーグが3年目ということで、積み上がってきたものがチームそれぞれにあるからこそ、チームの色も出てきていますし、レベルも上がっているので、観ている方々も楽しんでもらえるサッカーが出来てきたんじゃないかな。
《遠藤優》
(1)昨シーズンから見て変わったこととして、昨シーズンはサイドバックにコンバートしたばかりで、右も左も分からない状況で、サイドバックの基礎を学ぶという1年だったんですけれども、今シーズンは、昨シーズンの基礎を生かして、どんどんチャレンジしようということを決めてプレーしていました。そのチャレンジが良い方向に進んで、このベストイレブンという結果に繋がったのかなと思っています。
(2)カップ戦で、広島が優勝したりとか、新潟が4位になったりとか、1位、2位、3位、4位と下位のチームとの差がどんどん埋まってきているなと思っていて、リーグ全体のレベルがアップしていると同時に、若い子がどんどん試合に出場するようになって、WEリーグの士気が上がっているというか。全体的にレベルが上がったシーズンなんじゃないかなと思う。
《柴田華絵》
(1)プレー面では、あまり(変化は)ないんですよ。1年間、怪我をせず、シーズンを通してプレーできたということが、やっぱり、私としては良かったかなと思っています。ある程度のレベルを維持するというか、そのレベルをずっとプレーできるというところが私の良さだと思いますし、それが出来て良かったです。
(2)選手個人個人のレベルが上がっているのはもちろんだし、なでしこリーグの時と違って、フォーメーションがチームによって変わっていたり、(チームによっては)試合ごとに変えてきたりとか、というバリエーションも出てきて、たぶん、観ている方も楽しいと思いますし、やっている側としても、立ち位置違うだけで、すごくやりにくかったりとか、そういったこともありますし。それに対応できる選手もたくさん増えているなと感じています。もっとこれから、どんどんレベルアップするんじゃないかと思っています。
《塩越柚歩》
(1)昨シーズンに比べて、ゴールに近いポジションでのプレーが多かったので、ゴールに繋がるプレーというのを意識して、結果として、アシストを多くさせてもらいましたし、自分自身もゴールに関わるプレーだったり、チャンスというのを多く作れたシーズンだったかなと思います。
(2)リーグが3年目に入るタイミングで、個人的には、移籍が少し多かったかなという印象があって、どのチームもすごく良い補強をして、リーグの全チームのレベルが上がったなというのと、自分たちは昨シーズン、優勝して、今シーズン、すごく対策されているなと感じましたし、フォーメーションを試合ごとに変えて、自分たちに対して対策してくるというチームもすごく増えたし、サッカーのバリエーションが増えて、レベルが上がったなと感じました。
《清家貴子》
(1)私も(石川)璃音と同じように、チームの柱であった安藤選手、猶本選手がいなくなったのをターニングポイントに、今までだったら、少し頼りきっていた守備の部分だったり、攻撃の作りの部分というのを積極的にやるようになりました。
(2)観客動員数の部分で。浦和レッズ、自分たちのチームは、結構、常に人が入っている方かなという風に思っていたんですけど、何かで見たランキングで、広島さんやセレッソさんがレッズの観客動員を上回るというか。広島さんは5千、6千という観客が入っていて、すごいなと思いますし、見てもらわないことには、女子サッカーの良さは伝わらないと思うので、これから、いろいろなチームが集客できるようになれば良いのかなと思います。
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