今月26日からウズベキスタンで開催される女子オリンピック サッカートーナメント パリ 2024
アジア2次予選を戦う日本女子代表・なでしこジャパンの国内合宿がきのう17日から千葉市内で行われている。
三菱重工浦和レッズレディース(以下・浦和)からは石川璃音・高橋はな・猶本光・清家貴子の4選手が選出されている。
初日のきのう、そして2日目のきょうと4選手の直撃取材を敢行した。
●目指すは熊谷紗希!チームになくてはならない存在に。石川璃音、背番号3と茶髪の経緯
「(2次予選は)中2日。絶対にチャンスは来る。そのとき、ミスなく、抜け目なく、自分のプレーを以下に出せるか、常に当たり前に準備したい」と石川璃音。
今夏のワールドカップでの出場はグループステージ初戦ザンビア戦のみ。大会終了後に行われたアルゼンチン女子代表との国際親善試合ではベンチ入りしたものの、出番はなかった。
このことから冒頭の言葉が石川選手の現状に伴う心境が物語っている。
またオリンピック本戦メンバーは現状18人。ワールドカップの23人から5人少ない、まさにサバイバル。
そのなか、石川は主将の熊谷紗希のように、チームに不可欠な存在になりたいという。
「(熊谷)紗希さんがいたからこそワールドカップは戦えた。キツい時間帯でも集中しながら、みんなを鼓舞し、動かし続けた、そうした存在になりたい」と新たな目標を掲げた。
その石川、最近、茶髪にしたそうだ。心境の変化かと聞けば、なかなか律儀者だった。
「高校を卒業してすぐ髪を染めようかと思ったが、大好きな安藤さん、光さんに『髪を染めてもいいですか?』と聞いたら『調子に乗るから、まだ駄目だよ』と言われた。20歳になったので『20歳になったからいいですかね』と聞くと、『20歳になったからね』と言われた」と2人から許可を得たそうだ。
これは今季チームで付ける背番号「3」についても同じ。チームから打診があったとき、ちょうど代表活動中。
その際、その前の「3」をつけていた、南萌華に尋ねたところ、「全然、良いよ。つけてつけて」と言われた。30番も好きだったが、せっかくなのでつけた」と経緯を語った。
なにかとエピソードが多い石川璃音だった。
●「あの場所に戻れたこと、3人でプレーできた喜びがあった」高橋はな
ワールドカップを思い出すと最終ラインは熊谷紗希、南萌華そして高橋はなと、いわゆる浦和勢。
どうしても攻撃に目がむきがちだが、堅守があってこその攻撃ともいえる。
「このメンバーで、ディフェンスラインに立てて嬉しかった」と高橋。
この気持ちは単なる元チームメイトというだけではなかった。
実は2022年10月9日 長野Uスタジアムでニュージーランド代表との親善試合では最終ラインはこのユニットが組まれた。
高橋なりに手応えはつかんでいたが、翌月、代表合宿中に右膝前十字靭帯損傷の大ケガを負った。
復帰を目指す高橋が意識したこと。それはできなかったことより、できたことだけを考え、少しでも感じた成長を糧にした。
「その1日、その1日しか見ていなかった。だからワールドカップがとか、リーグがとか考えなかった」
この捉え方がよかったのか、順調に回復、ワールドカップのメンバー入りを果たした。
「あの場所に戻れたこと。あの3人でプレーできた喜びがあった」と振り返る。
センターバック、サイドバック、果てはFWと複数のポジションをこなせ、さらに周りをポジティブにする高橋はな。
2次予選でもその力を発揮するはずだ。
●「ゴールを取るという責任」。猶本光、より得点にこだわる
「2次予選突破はラクではない」。そう断言する猶本光。
その厳しさがわかるようにアジア出場枠は2つ。
さらに出場を決めても、18人のメンバー入りにはさらなる競争が必要だ。
そのために、なにが必要か。
猶本は自身の得点力を挙げた。
「よりゴールを取れる選手になっていかないとならない。自分の得点でチームを勝たせるようになりたい」。
昨シーズン、浦和・楠瀬直木監督から2桁得点を提示されたが、7得点。
ただ、バー直撃、ポスト直撃と入ってもおかしくないシーンはあったが、そこを惜しいと済ませていない。
また今季、WEリーグカップグループステージで、ここで決めていればというシーンはあった。だからこそ強く思う。
「ゴールを取るという責任や任務がより強くある。いままでパサーでプレーした分、アシストでもいいかなと・・・例えば、2対1の状況だと、味方にパスをする選択になるが、1対1にもなる。そこを自分でこじ開ける部分が必要だと感じている」と昨シーズンより、あるいはワールドカップを経て、ゴールへの意識は高まっている。
猶本はパサーから点取り屋へ変貌する、まさに途上にある。
●千葉玲海菜と中嶋淑乃。ふたりのライバルを清家貴子はどう見ている
清家貴子といえば、生粋のドリブラーであり、先発ではもちろん途中出場で試合の流れを変えられる切り札のひとり。
だからこそ「ワールドカップ準々決勝・スウェーデン戦で終盤に出場して(※80分から宮澤ひなたに代わって出場)決め切れなかったその悔しさがいまも残っている」と吐露する。
「決めていれば、すべてが変わっていた。最後の勝負強さ、技術、メンタル面をあげたい。そのことは自分のためにも、日本のためにもなる」とワンプレーの重みを肌で感じた。
ワールドカップに匹敵する大舞台、オリンピックにむけ、今回の2次予選のメンバーには清家のほか、2人のドリブラーがいる。まずひとり目は千葉L・千葉玲海菜だ。「スペースがあればガツガツ勇気をもっていけるタイプ(清家)」
そしてもうひとりが、先日のWEリーグカップ決勝で見事、優勝し、今回の合宿で追加招集されたS広島R・中嶋淑乃。
2人はリーグでマッチアップしており「独特なリズムで抜いていくのがうまい」とそれぞれの特長を語った。
ただ清家にあって、千葉、中嶋の2人にないものがある。
清家はFW、両サイド、両サイドバックと幅広くプレーができること。これは中2日の戦いにはもってこいの特長だ。
とともに、清家、千葉、中嶋とドリブラーを選出したことに池田太監督の狙いや求めていることが透けてみえる。
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