2年目を迎えたWEリーグ。
先月末に就任したばかりの?田春奈・新チェアはみずから『魅せる』と書かれたボードを手に今季のリーグの展望を語った。
「プロなので魅せることが大事。選手にはかっこよさを、我々はエンターテインメントとしてみなさんにみてもらうべきものを作りたい」
「WEリーグがどのような存在であるかを考えた場合、プロであることを考えたら、選手は一流のプロとしてのプレーを見せなくてはならない。私たちリーグも一流の興行を見せないといけない。半分、戒めとして自分のテーマにすることで改善につなげたい」と語った。
その改善についてはJリーグに照らしたうえでWEリーグを見る限り、「興行として(Jリーグでは)当たり前のことができていない。かなり地味なところからしっかりやっていく」と答えた。
その具体例のひとつが発信。
「魅力が伝わるように伝えたい。みんなの目に触れるように伝えることが大事。良いものであれば、みなさんに見せて価値を感じてほしい」と今後は先行投資を行い、発信に力を入れると明言した。
?田チェアは岡島喜久子前・チェアに比べ、やはり経営者的な感覚を多分に持ち合わせている印象だ。
たとえば昨季掲げられた1試合平均5000人という数字。
昨季、浦和ホームゲームでの最多動員は前述にもある第9節、埼スタで行われたマイナビ仙台レディース戦で4509人。比較的、観客数が多いとされる浦和でもこの数字だ。5000人という数字は結局、絵に描いた餅となった。
新たな目標の設定について?田チェアは「数字はまだ掲げられない。目標値を実際どうように設定したのか、各チームの数字をおいかけて、なぜこの数字になったのか、そうした分析ができていない。容易に(目標数値を)挙げることはできない」と非常に現実的であり堅実。理想だけではやはり難しい。
さらに?田チェアから何度も出た言葉は『興行』『エンターテインメント』。この点も岡島・前チェアとの大きな相違。
いかに魅せ、いかに楽しませるか。
2年目のWEリーグ、高田チェアの手腕に期待したい。
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