写真:©JFA/PR
現在、オランダで合宿中の日本女子代表(以下・なでしこジャパン)。現地時間29日(月)19時40分キックオフ(日本時間:あす30日(火)3時40分)オランダ女子代表戦にむけ、調整中だ。
「全員いい準備ができている。アグレッシブさは継続しながらも、相手との駆け引きのバランスの中でどういったところをポイントにするか、ミーティングなどで詰めて向かいたい」と池田太監督。
0−2で終わったアイスランド戦を振り返り、池田監督はなでしこジャパンが目指すアグレッシブさ、推進力は表現できたと一定の評価をした。
たしかに相手陣内に押し込み、ある程度、ボールを保持でき、狙いであるショートカウンターがいくつか見られた。
しかし、結果ノーゴール。
「ゴール前に密集しすぎた。もう少し間隔を広げたい」と池田監督が指摘したように、前への人数が多くなるぶん、攻撃にダイナミックさが欠くとともに、フィジカル・体型で上回る相手選手も一緒にゴール前に引き連れてしまった。
いわば動く大きな壁の前をボールが行き来するのみで決定打はほぼなかったと言える。
さらに課題は前への意識が強いぶん、そのつもりはないものの守備が手薄になってしまうこと。
それを示すのが2失点目となった71分のシーンだ。
相手GKからの裏のスペースを狙ったロングボールをそのまま運ばれ、あっさり決められた。前から圧をかけるのと同様、後ろの守備にも同じくらい強い意識しなければならない。このバランスをどう表現するか、オランダ戦での課題となる。
そのなか、なでしこジャパンの主将にバイエルン・ミュンヘン所属DF熊谷紗希が決まった。
任命の理由について池田監督は「ヨーロッパで活躍していて経験もあり性格も誠実。年齢の若い選手にも、もちろんスタッフにも、コミュニケーション能力の高さは素晴らしい」と期待を寄せた。
池田監督の「一緒にチームを強くしていこう」との呼びかけに熊谷は「一緒に頑張っていきましょう」と快諾。任命の内幕を披露した。
その熊谷、アイスランド女子代表で欠場したが、あすのオランダ女子代表での出場が見込まれる。
浦和発ヨーロッパの体現者、DF熊谷紗希が新生なでしこを引き締める。