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インタビュー

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[女子]『有希の解説するっち』を解説するっち 〜誕生・制作秘話〜

「REDSインタビュー」は、トップチームやレディースの選手、監督、スタッフ、関係者などのインタビューを掲載するコーナー。今回は三菱重工浦和レッズレディースから、MF水谷有希選手にビデオ通話アプリ「Zoom」を使い、インタビューを行った。



(佐藤亮太)  

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RP:三菱重工浦和レッズレディース公式YouTube「有希の解説するっち」を拝見しました。これまで第4弾まで公開されていますね。現役選手が戦術解説をするのは、やっているようで、だれもやっていなかったことと思いますが、まずは誕生秘話を教えていただけますか?
水谷:クラブから「WEリーグ前期の得点シーンを解説する企画はどうだろうか」という話しをいただき、「やってみたいな」と思い、始めました。はじめは「私でいいんですか?」という気持ちがありましたが「私で良ければ、ぜひ、やらせてください」という経緯です。(時期は)リーグ中断期間中に公開できればという話しをしていましたので……皇后杯始まる前くらいにお話しをいただきました。

RP:水谷選手は感覚的なイメージがありました。ただ公開された映像を見ますと、わかりやすく解説していました。これまで何かを分析したり、言語化することが得意なのかと感じましたが。
水谷:得意かどうかはわかりませんが、より人に伝わるようにと意識しています。そのためには言葉を選んで、しっかり構成をたてて考えないと、自分の意見はうまく伝わらないなと。得意ではありませんが、やろうと心掛けています。(意識し始めたのは)大学3年、4年のとき、部活で後輩にサッカーを教えなければなりませんでした。
部活のメンバーはみんながうまいわけではなく、なかには大学に入ってサッカーを始めた人もいました。そうした経験の少ない人たちにサッカーを伝えないといけないので、感覚だけでは伝わらないので、しっかり考えた言葉で伝えようとしました。

RP:その伝える作業で難しかったことは何ですか?
水谷:言葉選びですね。自分も、そして相手も一番しっくりくる言葉は何か、その言葉選びが難しいです。感覚を伝える・・・たとえば、力の入れ具合を説明する場合、同じ力の程度でも「力を入れすぎない」と「力をちょっと入れる」と表現の仕方が違ってきます。力を入れることなのか、抜くことなのか、同じ内容のことを言っても、言い方、表現によって伝わり方が違ってきます。

RP:そうした体験があってのこの企画ということですね。
実際、「有希の解説するっち」ではパスに関すること、清家貴子選手と千葉戦の解説をしていましたがとてもわかりやすかったです。説明する点ではなにか注意したことはありますか?
水谷:言葉では同じことを何度も説明しないように、わかりやすい言葉を使うようにしました。また映像では1回目、2回目のときは説明の際、リアルなタイミングで止める見せ方をしました。3回目、清家選手がゲストに来たときは、しゃべっている人の姿を映したほうが、見やすいかなと思いましたが、話している状況を映像で見れていないことが気になり、どちらがいいのか?考えています。

RP:途中、正木コーチのワンクッションがありました。あれは良いですね。
水谷:映像を撮っているとき、たまたま正木コーチが顔を出してくれたので。笑

RP:「有希の解説するっち」の反応、反響はいかがでしょうか?
水谷:案外、チームメイトが見てくれています。
あとJFAアカデミー時代のチームメイトから「面白いよ」とか言ってもらえたり、同じサッカー選手が見てくれたのも意外で嬉しかったです。否定的な意見はなく「わかりやすかった」という声を聞きました。見ていない人は反応できないので、見てもらえれば、良い反応をしてくれる内容だと思います。

RP:撮影までの準備を含めて時間はかかりますよね。
水谷:時間はかかりますね。映像を選んで、どこでどんな説明をするか、その言葉選びもそうですし、1回で決めるよりも何日かかけて見直したほうが、違う見え方、伝え方が出てきますので、4日か5日くらい考えながら進めています。

RP:映像を使って説明するという作業は、たとえば将来、指導者になったときに役立つと思います。
水谷:みなさんに見ていただきたいと思いますが、自分のため、スキルアップになると思っています。

RP:こうした戦術に関した解説はあまりやっていないと思いますし、良い試みだと感じます。今後、ポジションを離れて、GKについてなど、聞いてみるのも広がりがでると思います。
水谷:ほかのチームの選手とコラボレーションができれば、もちろんやってみたいです。ただ戦術になると企業秘密な部分が出てくるので・・・難しいかもしれませんが、やってみたいですね。

RP:こうした企画には栗島朱里選手が合うんじゃないかなと思いますが。
水谷:あ〜、今度、呼んでみたいですね。

RP:最後に水谷選手から「解説するっち」をアピールしてください。
水谷:試合を見るためのひとつのヒントとして、使っていただければ、また違ったサッカーの見え方があると思います。ぜひ、試合の前後にチェックしていただければと思います、よろしくお願いします。

(聞き手:佐藤亮太)

今月「有希の解決するっち」の第4弾前編・後編がYouTubeで公開。
今回、ゲストにDF高橋はなを迎え、守備をテーマに試合映像を使って、エッセンスを徹底解説。守備の4つの局面とは?高橋が語る守備の極意「フネさん」とは?
DFならではの駆け引き。MC水谷が絶賛する得点につながった高橋のワンプレーとは?

試合前、試合後、繰り返し見られる【サッカーの教科書】。
ぜひ、何度もご覧ください。

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