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インタビュー

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「リーグ優勝を、次で決めたい気持ちはある。今までどおり戦いたい」水谷有希(浦和レッズレディース)

「REDSインタビュー」は、トップチームやレディースの選手、監督、スタッフ、関係者などのインタビューを掲載するコーナー。今回は浦和レッズレディースの水谷有希にインタビューした。

(佐藤亮太)



リーグ優勝を、次で決めたい気持ちはある。今までどおり戦いたい

RP:6年ぶり4度目のリーグ優勝まで、あと1勝。現在の心境は、いかがですか?
水谷:あと1つという状況ですが、あくまでもリーグ戦の1試合に変わりはない、という冷静な部分はあります。あと1つと変に意識しないように意識している感じはあります。

RP:11月4日(火)、およそ4ヶ月ぶりに練習が公開されましたが、とてもリラックスしたムードに感じました。それなりにプレッシャーはあるものでしょうか。
水谷:ちょっとだけ。ちょっとだけプレッシャーを感じるので、ほんのちょっとだけ抑えようとはしています。

RP:そのプレッシャーは、昨シーズンの苦い経験の影響ですか?
水谷:昨シーズンもリーグ優勝を目指していたものの、2位の結果だったということもあります。今シーズンはここまで、とても苦しい戦いをやってきて、それをモノにしてきたので、次で決めたい気持ちがあります。

RP:スコアを見ると、1点差で勝っている試合が多くあります。この勝負強さの要因は?
水谷:去年と比べると、チームの雰囲気に変化が大きくあります。試合のなかで「大丈夫だろう」という雰囲気が全員から出ているからこそ、ギリギリの試合で勝てているのだと思います。

RP:苦しい試合はしているものの、選手から、余裕や自信が伝わってきます。それですね。
水谷:ボールをつなぐことへの怖さや不安というのは、去年に比べて減ってきました。苦しい時に落ち着つかせることができ、苦しい時にボールをつなげられるからこそ、余裕を持ってプレーしているように見えるのかもしれません。

RP:試合を見ると、流動的に選手が動きつつも、お互いに補いあうサッカーをしています。破綻がない理由は、どこにありますか?
水谷:それは去年からの積み上げの部分が大きくあります。去年もやっている選手は、特に「この選手ならば、このタイミングで、この場所にいて、このように出てくる」「自分がこう動いたから、この選手は、ここにいるべき」というような感覚を、みんなが同じように持っています。そのことが去年の積み上げとして、いまの形になっています。

RP:付け加えるならば、試合の流れを、より共有しているように感じます。
水谷:試合の流れが変わっている時に「いま、ゲームはどうなっていて、これからどうしたら良いのか」というものを、試合中、選手の間で話し合って、伝えあっています。
たとえ、無意識にみんなが同じことを考えていたとしても、言葉にしてチームのやるべきことを統一しています。
その点は、去年に比べて増えました。そのことがチームの統一感につながっています。

RP:どこか簡単にお話しになりますが、それは、なかなかできないことだと思います。森栄次監督が就任し、ここまでできるというのは、すごいことだと思います。
水谷:森監督は就任してからここまで、ブレていません。なので、選手もやるべきことが分かっています。選手間での考えがあちらこちらに向かずに、1つの方向にむかって出来るんだと考えます。

自分の持ち味を出せるようになった。チームの流れを作り出そうと心掛けている

RP:ここで水谷選手個人について、お聞きします。ここまで15試合すべて先発していますが、ご自身のプレーについてどう考えていますか。
水谷:去年より出場時間がだいぶ増えたので、手応えといいますか……。チームに貢献できているな、と感じます。去年に比べて、プレースピードに慣れた分、自分の持ち味を出せるようになりました。

RP:レッズレディースのなかで水谷選手は“不在で、初めて存在を知る選手”だと思います。それだけ、目立たないとしても労を惜しまないプレーが、いまのサッカーに生きていると思います。
水谷:特にチームがうまくいっていない時間帯は、私が意識的にボールを触る回数を増やしています。触る回数は増やしているけれど、ボールを持つ時間は短くするように意識しています。そのことで、チームの流れを作り出していこうと心掛けています。そこは労力を惜しんではいけないところです。

RP:レッズレディースから、6人。なでしこジャパンに選出されています。水谷選手が選ばれてもおかしくないと思います。なでしこジャパンについてはどうですか?
水谷:冷静に分析すると、いまの力では足りていなくて、このチームだからこそ、試合に出場できていると思います。周りのみんなに助けられて、生かされていることを、とても感じています。なでしこジャパンになると、自分の技量が足りないなと感じます。

RP:改めて、今週末8日(日)に愛媛FCレディース戦を迎えます。
水谷:リーグ戦の1つの試合と考えています。チームの空気感は、多少、優勝の2文字がちらついていますが、変に左右されていません。試合への準備は進んでいます。今まで通りの戦いができれば、と思います。ホーム浦和駒場スタジアムですし、勝って、みんなと優勝を分かち合いたいです。

RP:ありがとうございました。

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