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コラム

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リーグ3連敗で考える、勝ち慣れたチームの落とし穴

多角的な視点で浦和レッズレディースに迫る「LADIESコラム」。今回は、WEリーグで3連敗を喫した三菱重工浦和レッズレディースについて。


(佐藤亮太)
 
WEリーグ優勝候補、三菱重工浦和レッズレディース(以下・浦和)が目下3連敗と苦しんでいる。

ただ楠瀬直木監督の言葉通り、内容が悪いわけでもなく、勝つ執念がないわけでもない。しかし、結果は不甲斐なく負けてしまう。

理由はいくつかある。

立ち上がりの失点。決定機不足。決定力不足。相手の分析を上回れないなどだ。

また公開練習やオンライン会見で見聞きする限り、浦和の武器である高い技術とシンクロ率の高さを維持するため、練習はゲーム中心のメニューが多く、コンディション重視の調整法。そのためフィジカルメニューにそれほど重きを置いていない印象だ。

そのためか、今季、どこかもうひと踏ん張り足りないのはその点かもしれない。またメンタル面でも言える。

この主将MF柴田華絵の言葉が妙に腑に落ちる。

「3連敗を経験している選手が少ない」

調べると、リーグおよび公式戦3連敗はプレナスなでしこリーグ2016年シーズンまでに遡り、2節新潟Lから7節仙台Lまで6連敗以来となる。

「負けが込むとどうしてもバタバタしてしまう」
「勝ち急ぎや攻め急ぎがある」

楠瀬監督の示す現象となるのはここまで比較的勝ち慣れたチームが反面、負けに慣れておらず、一種のパニック状態になっているといえる。そうしたチームの未熟さが露呈してしまったのか。

「(悔しい)気持ちを試合にぶつけて、力にしたい」とMF柴田。

それも大事だが、焦る気持ちを、ばたつくプレーをおさめる選手が、あるいはそうした雰囲気をチーム内で醸成できるどうかが課題ではないだろうか。

勝つことでしか見えないことはある。しかし、負けたことで生きることもあるはず。

なでしこリーグからWEリーグになり、各チームがレベルアップするなか、この連敗を成長の痛みにできるか。

試合の流れを正確に読むこと。それを即時に共有すること。これが解決法のひとつと考える。


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