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試合レポート|J1第5節・岡山戦=ポイント|レッズプレス!!
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J1第5節・岡山戦=ポイント
(有賀久子)

得点場面でアシストの安居海渡、直前2つの場面でも効いていた
勝利という良薬を手にした。
さぁ、次は鹿島アントラーズ戦だ。開幕戦のあと、チームはヴィッセル神戸からあげた勝ち点1を大きな弾みに繋げられなかった。ファジアーノ岡山戦での勝利が、噛み合わせが良かったから、相手がプレスに来なかったから、という理由だけではなく、再現性のある勝利であると示さなければならない。
さて、1対0で勝利した岡山戦は、まず、謝らなければならない。岡山戦の先発予想から安居海渡の名前を外していた。
オフ明けの3月4日(火)の公開練習の時、まだ柏レイソル戦のマイナス面がメンタルに影響しているように見えた。4試合勝ちなしのピッチで勝利に導くためには、そのようなマインドでは難しいと感じたのが選考の大きな理由だ。
だが、安居は自ら奮い立たせ、楽しむ意識で試合に向かっていた。マチェイ監督は彼を信じ、起用し続けた。そしてチームは岡山の3バックに対して、前線のプレスの掛け方をFW+ウイングに変え、各々に明確なタスクを与え、ディフェンスの責任を果たせる戦術を組んだ。安居は、セカンドボールを拾うというタスクをまっとうし、さらにパスや走力にも変化が表れていた。
チアゴ サンタナの決勝弾は49分に記録されたが、得点場面を含む3つの場面で、アシストした安居が、連続して攻撃に絡んでいた。
47分、マテウス サヴィオのドリブルから中央に入ってからの横パス。シュートを放ったのは、安居。ボールをミートできず、大きく枠を外れたが、センターサークル付近からボールを呼びこみながら走っていた。
48分には、金子拓郎が、自陣での守備から攻撃の切り替えの場面で、裏に抜け出そうとアクションを起こし、ダニーロ ボザからの縦パスを受けたところでディフレクションが起こった。これを安居がおさめる。右サイドバックの関根貴大の前にはスペースがあり、十分にボールを受けることが出来たが、安居は横パスではなく、身体を折りたたむように、前方のチアゴへパスを通した。結果、チアゴが背後から倒され、ノーファールで再び岡山ボールとなったが、攻撃的なパス選択であった。
最後に、得点場面だ。サミュエル ク?スタフソンの浮き球を関根がダイレクトでコントロールし、前方の金子へ。その金子の背中を見ながら、後方から走り、追い抜いたのが安居だった。声を出し、パスを促したという。ボールに追いつくため、全力疾走。クロスは相手に当たるも、チアゴがシュート。チアゴも、逆サイドからニアへ、金子から安居にパスが出たタイミングでしっかりと走っていた。今シーズン3得点目となる、嬉しいダブルピース。安居は得点が決まった瞬間、両手を挙げて、喜んだ。
セカンドボールを拾うという大きなタスクを果たしながらも、推進力を見せた安居は、間違いなく、この試合のMVPである。対戦相手が変われば、当然、戦術の調整はあるが、試合に臨むメンタリティーや選手がディフェンスの責任を果たせる戦術をマチェイ スコルジャ監督が組むことが出来るか、など、岡山戦から見えたポジティブな観点の精度を高め、勝ち点をつかみたい。鹿島は柏の地で、さらにエネルギーをチャージして、ホームに戻っている。
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