それまで笑顔で言葉をかわしていた塩越柚歩だったが、長嶋玲奈の顔を見て互いに労うと、涙があふれてきた。“れいの顔見たら涙出たの悔しい”と翌日、塩越はSNSに綴る。ずっと側にいた仲間の前では、冷静ではいられなかった。
試合後のミックスゾーン。チームメートと話をしながらバスに向かう。取材のリクエストを受けて引き返すと、前方にズラリと構えた浦和レッズの番記者たちの顔を見ながら、初めての古巣対決を振り返ろうと「そうですね。やってみないと……」と話し始めたところで、大粒の涙をこぼした。
「やってみないと分からない感情がある中で、ものすごく特別な試合だったなと思います。その中で勝ちたかったですけど、自分が警戒されているのも分かったし、相手の熱量もデカくて、自分たちらしいサッカーが出来なかったことがすごく悔しかったなと思います。
(レッス?レテ?ィースのセンターバックは堅いことは分かっているが)その中でもミスマッチは起こるから、間、間で受けて、というのは狙ってはいましたけど。前半、ちょっと空かないフォーメーションだった中で、なかなか修正しきれなくて。後半になったら、空いてきたので、1対1になると負けるのは分かっているから、ガンと来るタイミングを作らせないような立ち位置で受けようとか、間で受けて散らそうというのは意識はしていました。でも、ちょっとゴール前に迫る力が足りなかったなと思います」と振り返った。
試合では、塩越にはレッス?レテ?ィースサポーターからブーイングの声が飛んだ。
「長年聞いていた声だったので、それがプレッシャーというよりかは、いつも聞いていた、馴染みある声というか。逆に自分のパワーになるみたいなところはありましたね。レッズサポーターの声は大きいものだなと思いました。愛のある声だと思うので、ありがたかった」と涙声で話した。
塩越の横顔を見ながら、尋ねたかった。あふれる涙の理由を。愚問であるが、声をかけると「うーん、うーん」と2度、悩んだあと、「やっぱり、悔しさはもちろんありますけど、レッズサポーターの方みんな、あったかいなというのを感じましたし、こうやって取材してくれる方の顔も懐かしいなって(泣き笑い)。何か、いろいろな感情が」と答えた。
昨シーズンの優勝チームである日テレ・東京ヴェルディベレーザであるが、彼女たちも、レッス?レテ?ィースと同じ成長の始まりだった。第3節でめぐってきた対戦で、勝者は三菱重工浦和レッズレディースとなった。
塩越は「個の力はあるチームですけど、組織とか、コンビネーションというのはまだまだこれからのチームだなというのは感じていますし、きょうみたいに強度の高い相手だと、自分たちの良さが出せないというところがチームの課題かなと思いました」と挙げた。
おそらく、いや、絶対、次に対戦する時の塩越は、今よりずっと強くなっている。
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(有賀久子)
塩越柚歩、両サポーターから愛のある声を浴びて
それまで笑顔で言葉をかわしていた塩越柚歩だったが、長嶋玲奈の顔を見て互いに労うと、涙があふれてきた。“れいの顔見たら涙出たの悔しい”と翌日、塩越はSNSに綴る。ずっと側にいた仲間の前では、冷静ではいられなかった。
試合後のミックスゾーン。チームメートと話をしながらバスに向かう。取材のリクエストを受けて引き返すと、前方にズラリと構えた浦和レッズの番記者たちの顔を見ながら、初めての古巣対決を振り返ろうと「そうですね。やってみないと……」と話し始めたところで、大粒の涙をこぼした。
「やってみないと分からない感情がある中で、ものすごく特別な試合だったなと思います。その中で勝ちたかったですけど、自分が警戒されているのも分かったし、相手の熱量もデカくて、自分たちらしいサッカーが出来なかったことがすごく悔しかったなと思います。
(レッス?レテ?ィースのセンターバックは堅いことは分かっているが)その中でもミスマッチは起こるから、間、間で受けて、というのは狙ってはいましたけど。前半、ちょっと空かないフォーメーションだった中で、なかなか修正しきれなくて。後半になったら、空いてきたので、1対1になると負けるのは分かっているから、ガンと来るタイミングを作らせないような立ち位置で受けようとか、間で受けて散らそうというのは意識はしていました。でも、ちょっとゴール前に迫る力が足りなかったなと思います」と振り返った。
試合では、塩越にはレッス?レテ?ィースサポーターからブーイングの声が飛んだ。
「長年聞いていた声だったので、それがプレッシャーというよりかは、いつも聞いていた、馴染みある声というか。逆に自分のパワーになるみたいなところはありましたね。レッズサポーターの声は大きいものだなと思いました。愛のある声だと思うので、ありがたかった」と涙声で話した。
塩越の横顔を見ながら、尋ねたかった。あふれる涙の理由を。愚問であるが、声をかけると「うーん、うーん」と2度、悩んだあと、「やっぱり、悔しさはもちろんありますけど、レッズサポーターの方みんな、あったかいなというのを感じましたし、こうやって取材してくれる方の顔も懐かしいなって(泣き笑い)。何か、いろいろな感情が」と答えた。
昨シーズンの優勝チームである日テレ・東京ヴェルディベレーザであるが、彼女たちも、レッス?レテ?ィースと同じ成長の始まりだった。第3節でめぐってきた対戦で、勝者は三菱重工浦和レッズレディースとなった。
塩越は「個の力はあるチームですけど、組織とか、コンビネーションというのはまだまだこれからのチームだなというのは感じていますし、きょうみたいに強度の高い相手だと、自分たちの良さが出せないというところがチームの課題かなと思いました」と挙げた。
おそらく、いや、絶対、次に対戦する時の塩越は、今よりずっと強くなっている。
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2025/08/25
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2025/08/24
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2025/08/23
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