チーム全体のディフェンスが勝因
浦和レッズで活躍された元日本代表GK都築龍太さんが試合を解説。聞き手は、サッカー専門新聞『エルゴラッソ』の菊地正典記者です。
RP:4月24日(日)に等々力陸上競技場で行われた明治安田生命J1ファーストステージ第8節・川崎フロンターレ戦は、1−0で浦和レッズが勝利を収めました。見事な勝利でしたね。
都築:最高の試合だった。結果、内容ともに。レッズの選手たちは疲れていたと思うけど、運動量も多かった。川崎Fが攻めてくるというか、そういうサッカーをしてくれたので、試合自体もすごく締まったと思う。プレーの質とかフィニッシュに持っていく形、最後の精度は課題があるけど、ほかのチームとはレベルというか質が違う。あと1本の精度にしても、ミスはあるけど、ほかのプレー、特にパススピードが素晴らしい。あそこまで速いパス回しをされると相手は守りにくい。
昨季も前半は良かったけど、内容も含めたトータルで見ても、今季のチームはより質が高い。誰が出ても遜色ないゲームができるというのが強みだし、攻撃のパターンが増えた。毎回言っているけど、DFからのサイドチェンジが増えたことは最初は不安だったけど、そこからも勝負できるし、川崎F戦の前半はプレスも効いていてショートカウンター。川崎Fも良いチームだけど、浦和が勝つべくして勝った。今のところ指摘するポイントがあまりない。セットプレーに関しても一対一の対人に関してもディフェンスラインは粘り強く守れているし、それも含めて質が高い。
後半の最後はボールを持たれたけど、ブロック作って守れるようになっている。チームの中で取りどころを判断してやっている。ラインコントロールにしてもそう。レッズはもともと守り切れるチームじゃないけど、その力強さも出てきていると感じている。時間帯によって使い分けているのはいいなと思うし、そういう状況で取ってからのカウンターに関しても今季は効果的。
RP:お話にも出ましたが、特に前半はプレッシングで川崎Fに攻撃らしい攻撃をさせず、ほぼ一方的な展開でしたね。
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都築龍太 -profile-
1978年4月18日生まれ。
2003年にガンバ大阪から浦和レッズへ加入。2010年に湘南ベルマーレへ期限付き移籍後、現役を引退。日本代表としても6試合に出場した。