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ツヅキック(都築龍太の試合分析)

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浦和レッズのステータス

浦和レッズで活躍された元日本代表GK都築龍太さんが試合を解説。聞き手は、サッカー専門新聞『エルゴラッソ』の菊地正典記者です。


RP:4月10日(日)に日産スタジアムで行われた明治安田生命J1ファーストステージ第6節・横浜F・マリノス戦は、0−0の引き分け。浦和レッズとしては最後まで横浜FMを崩し切れず、という内容でした。

都築:残念な結果だった。マリノスの戦い方がうまかったというか、マリノスのテンポに合わせてしまった。特に、ゴール前の攻撃でスピードが上がらなかった。でも、失点もしなかったし、マリノスにほとんど何もさせなかった。レッズはコンディションがあまり良くなかったと思う。疲れていたと思うけど、無失点に抑えたことは、ディフェンスとしては良かった。ポゼッションが高くて、ディフェンスが良かったというよりも、何もさせなかったという方が良いかもしれない。ボールつないでつないで、ということは変わらずできていた。ただ、スイッチが入るところがなかった。

RP:都築さんがおっしゃったように、ずっと同じテンポで攻撃していた印象です。

都築:柏木選手がボールを持った時の動き出しは足りなかった。マリノスはがっつりブロックを作って守ってきていたのもあるし、取ってからのカウンターに掛けていたと思う。特に、遠藤渓太選手が2本ぐらい抜け出して危ない場面があったけど、ちゃんとカバーもしていたし、決定的なシーンはほぼなかった。それはディフェンスラインだけじゃなくて全体がうまく行っていたから。レッズもしんどかったと思うけど、ボールを奪った後の攻撃に掛けるパワーが足りなかった。でも、結果が出ているマリノスを相手に、ほとんどボールを持っていたことは良かった。

RP:横浜FMはかなり守備重視の戦いでしたね。

都築:最近の相手を見ているとレッズを警戒しすぎている。それはレッズのステータスとしては良いことかもしれないけど、レッズのサッカーとしては警戒されればされるほど、やりづらい。失点も減るだろうけど得点のチャンスも減る。マリノスは個々の能力が高く、その選手たちにがっつり守られると崩すのが難しい。
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都築龍太 -profile-
1978年4月18日生まれ。
2003年にガンバ大阪から浦和レッズへ加入。2010年に湘南ベルマーレへ期限付き移籍後、現役を引退。日本代表としても6試合に出場した。

(c)REDS PRESS