日本サッカー協会は1日、FIFAワールドカップカタール2022に臨む登録メンバー26選手を発表。浦和レッズからはDF酒井宏樹が選出された。
「浦和レッズの酒井宏樹として名に恥じないようなパフォーマンスを見せたい」と胸を張った酒井。
思えば、浦和加入は周囲の反対を押し切っての決断だった。
加入してから約1年5カ月。
前評判通り、実力通り、主力としてレギュラーを掴み、2014年ブラジル、18年ロシア、そしてカタールと3大会連続で本大会メンバーに選出された。
この期間は自身の決めた道の正しさのひとつを示した。
この源泉はなにか?
そのヒントが約30分の会見から酒井から何度も聞かれた、『全力』という言葉だ。
冒頭のあいさつでは「これからはじまるワールドカップにむけ、きょう選ばれることがすべてはなく、ここからがはじまり。僕にできるのは全力を出すこと。(会見で)呼ばれなかった、戦ってきた選手たちのぶんまで、ワールドカップで結果を残すことが僕たちに与えられた使命。そこにむけ全力で準備していきたい」。
またこれまでの浦和の日々を「僕のなかではなにも変わっていない。代表とチームはまったく別なもので一緒にしてはいけないもの。
クラブではクラブで自分のやることを全力で、代表では代表で自分が全力でやること。いつもどおり、ハノーファーのとき、マルセイユのときとかわらず、いつもどおりサッカーを1日、1日やってきただけ」と淡々に語った。
14年はメンバーに選ばれたものの出場はできなかった。18年は主力として出場し、決勝トーナメント1回戦・ベルギー戦ではあと一歩まで迫ったものの、敗退。
いまだに、思い起こすことがあるというほど、悔しい思いをした。
ヨーロッパでも、Jリーグでも…全力の全力による全力の積み重ねが酒井を形作っている。
その全力の素はなにか。
3大会目となるワールドカップ選出での自信について問われた際、こう酒井は語った。
「自信はいつもない」
「DFなので自信を持った時点でやられてしまう。常に対峙する相手を上に見ていないといけない。そうしたことを毎試合、やっている。今回も変わらずやらないといけない」
この謙虚さ、もっといえば臆病さが酒井の強さだ。
終始、真摯にときに笑顔を見せる酒井だが、違う一面を見せるシーンがあった。
それは長女・詩多ちゃん(7歳)、長男・士門くん(3歳)・次女ら3人の子供たちからのビデオメッセージ。
「せーの!パパ、おめでとう!ワールドカップ頑張ってね〜。パパのこと、応援しているよ。大好きだよ!!」
「いや、びっくりしました」と父親の表情を見せた。
筆者はきょう、酒井の古巣である柏レイソルの練習場にいった。
発表当日とあって、酒井を知るものはみな気にしている。彼を語るその言葉、表情からは深い愛情が感じられた。
「初々しい気持ちで臨みたい」
さまざまな人の思いと一緒にいざ、夢の舞台・カタールへ。
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