back

REDSニュース|入場者数上限緩和も、思うように埼スタに人は戻らず……立花洋一代表が語る課題とは|レッズプレス!!

top
入場者数上限緩和も、思うように埼スタに人は戻らず……立花洋一代表が語る課題とは

4月27日に開かれた定時株主総会において、2021年度の事業収支が承認されたことを受け、浦和レッズは2021年度経営情報を開示。それに伴い、立花洋一代表のオンライン会見が行われた。

公式ホームページにあるように入場料収入の増加や賞金、移籍金による収入に伴う事業収入は前期比11億2000万円増の68億9100万円に。事業運営費・チーム運営費を合わせた経費は61億42000万円。当期純利益は150万円とかろうじて黒字とした。

クラブ収入の柱となる入場者料収入は前年4億2300万円から約2億円増の6億2600万円だ。公式戦ホームゲーム全25試合の入場者は延べ191398人。リーグ1試合平均入場者数は8244人。前年の7869人に比べ、微増となった。

入場者数緩和となった今季。ここまでのリーグホームゲームの入場者数を挙げると、

・第9節(2月23日)神戸戦
19,466人「上限20000人」

・第2節(2月26日)G大阪戦
16,121人「上限20000人」

・第3節(3月6日)湘南戦
19,144人「上限20000人」

・第5節(3月19日)磐田戦
24,207人「入場者数上限 100%」

・第7節(4月6日)清水戦
18,757人「入場者数上限 100%」

計97,695人

1試合平均19,539人と徐々に埼スタに人が戻りつつある。

ただコロナ前の19年度の平均観客動員数は34,184人 18年は同35,502人。これらの数には遠く及んでいない。

ホーム・アウェイに関係なく、後押しをし、戦う雰囲気を作るのが浦和のファン・サポーターだ。その忠誠心は強く高いものだが、ここ2年のコロナウイルス感染拡大に伴う規制や世間の風潮で観戦欲は冷めたといってよい。

これはJ全体にも言えることだ。

コロナ前の2019年J1の1試合あたりの平均観客数は過去最多の20,751人。
コロナ以降の2020年は5,796人。21年は6,661人にとどまった。

また今季J1では83試合が行われ、4月27日現在の平均観客動員は11,829人。2019年比で57%と戻っていない。

スタジアムの熱をいま一度、高めるには手間と時間がかかる。

その点を立花代表は「入場者数の制限がなくなったいま、もう一度、スタジアムに行きたいと思っても『コロナは大丈夫か』と不安に思っている方はいると思う」と話すとともに、そうした心理的なハードルを下げることが残された課題とした。

またチケットホルダーへの手厚いサービスと安全安心を大前提に、いままでと違ったやりかたでREDS WONDERLAND=スタジアムの雰囲気を作れるようにしたいとした。

しかし、あくまで方針であり、会見では具体的な施策は語られなかった。

もう一度、熱を起こすにはどうすればいいのか?

そのひとつとなるのは大原サッカー場の一般向け公開練習だ。

埼スタの動員が増えれば大原の見学者は増え、減れば、また埼スタも減るなど相関関係にある。とはいえ、REXCLUB会員に限定するなど、徐々に緩和していくのが現実的だ。

一般向けの練習公開解禁について立花代表は「大原サッカー場の見学エリアは構造上、密になりやすいことから運用で検討しなければならない」とするとともに、一定程度、距離を置いての見学など「前向きに考えたい」と言及した。

一般向けの公開練習。ほかのクラブはどうなのか?

同じさいたま市にあるJ2大宮アルディージャはまん延防止等重点措置の解除に伴い3月28日と4月1日、ファン・サポーター向けに練習を公開した。

見学希望社には体温計測、消毒、COCOA新型コロナウイルス接触確認アプリの提示(提示不可の場合は受付用紙に記入・提出)が求められ、それがパスできれば見学できる。このように、解禁傾向にある。

日常の回復とともに勝ちのないチームに刺激になるようにとの霜田正浩監督の意図がある。

プロ3年目、これまで公開練習の経験のほとんどない期限付き移籍中のMF武田英寿は「普段と違う感じがあり、なんか見られているなって感じがした。すごくたくさん来てくれて……ピッチまでどう歩いたらいいかわからなくなった。一番、緊張した」と語った。

いつ熱が戻るのか?先行き不透明のなか、「レッズ愛に響くようなものを徹底してやっていきたい」と立花代表。

具体策が語られなかったなか、埼スタを赤く埋め尽くすにはじっくり腰を据えて取り組まなければならない。






(c)REDS PRESS