(石田達也)
クラブから契約満了の通知を受け、移籍先のない選手を対象に行われる「2021JPFAトライアウト」が、9日(木)に千葉市内で開催された。
この日のトライアウトには54名の選手が参加。各クラブの関係者などが、そのプレーを見守った。そこには浦和レッズの土田尚史スポーツダイレクター、浦和レッズの元強化部長でFC岐阜のチーム統括本部長に就任した山道守彦氏の姿もあった。
浦和レッズに所属していた選手も2名参加。FW高崎寛之とMF池?暢希だ。
高崎は駒澤大学から2008年に浦和に加入し、水戸ホーリーホックやヴァンフォーレ甲府、徳島ヴォルティス、鹿島アントラーズ、モンテディオ山形、松本山雅FC、FC岐阜、サイゴンFC(ベトナム)など多くのチームでプレー。今季途中から甲府に加入し3試合に出場している。J通算344試合86得点をマークし、高さやポストプレーを生かしたストライカーである。
また、浦和ユースで育った池?は2019年にトップチームへと昇格。カターレ富山、福島ユナイテッドFCへと期限付き移籍。複数ポジションをこなしJ通算45試合1得点の成績を残したが、今シーズン限りでの契約満了となっている。
人工芝ピッチで入念なウォーミングアップをし、7対7でのミニゲーム(2本)を実施すると、本会場に移動して運命の11対11のゲーム(25分×2本)が行われた。
2人は同じチームでプレー。7分、2トップに位置する高崎のポストプレーから味方選手がシュートを放つ。池?は左サイドハーフで先発すると中央に寄りボールを呼び込む動きを繰り返した。だが1本目は相手に押されコーナーキックから失点を喫する。2本目には運動量を上げゴールに迫ると15分にはクロスのこぼれ球に反応した池?が足を振ったが枠を捉えきれず、その4分後には高崎がクロスをヘディングで合わせたがキーパーにキャッチされてしまった。
トライアウト後のオンライン会見に応じた高崎は「初めてのメンバーで、即席のチーム。難しい部分はあるが、それでもコミュニケーションを取ってやれたので楽しかった」と話した。
このトライアウトに参加した理由については「まだやれることを示したい。チームがあるならサッカーがしたいので参加をした」と明かした。
サイゴン在籍時にはコロナ禍で、街がロックアウト状態となり、自宅からも出られず、屋上のスペースで体を動かすなど、難しい時期を過ごしていたという。ベトナムでの契約を解除し8月に帰国すると甲府では練習生としてトレーニングに参加。そして10月には晴れてチームへの加入が認められた。
だからこそ契約満了の通知を受けても「悔しい気持ちはない。甲府に関しては感謝している。感謝の気持ちでいっぱい」と言うと「甲府が契約をしてくれた。サッカーをやれること、その思いを来年につなげたい」と続けた。
高崎は自分を欲しいと思ってくれるチームがあればカテゴリーにこだわらないという。
「自分を欲しいと思ってくれるチームがあればやりたい。そこは家族と相談してサッカーを続けたい」(高崎)。
今年34歳の高崎だが、まだ老け込むには早すぎる。また20歳の池?にしても、これでサッカー人生を終えられないはずだ。
2人に吉報が届くことを祈るだけである。
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