back

REDSニュース|ハイチに3−3ドロー。槙野「負けに等しい引き分け」|レッズプレス!!

top
ハイチに3−3ドロー。槙野「負けに等しい引き分け」

#記事内選手コメント #槙野智章 #遠藤航

10月10日(火)、日産スタジアム(神奈川県)にて、SAMURAI BLUE(日本代表)は「キリンチャレンジカップ2017」のハイチ代表戦に挑んだ。浦和レッズからはDF槙野智章、MF遠藤航の2名が選出され、両選手が先発出場。DF槙野は豊田スタジアム(愛知県)で行われた第1戦のニュージラーンド代表戦に続く先発起用となった。

DF槙野は左センターバックで、MF遠藤はボランチ(アンカー)の位置でプレー。来月には海外遠征が組まれ、強豪国との対戦を控える。海外組を中心とした招集が考えられる、国内組にとっては狭き門である日本代表。出番がある時に、しっかりと存在感を示したいところ。

結果として、日本代表は3対3で引き分け。いずれの失点も日本の弱点をさらけ出した形。また、浦和勢は守備側の選手であるだけに悔しさをにじませた。DF槙野とDF昌子源(鹿島)のセンターバック、そしてMF遠藤は、1トップ気味のハイチ代表FWデュカン・ナゾン(コペントリー・シティ/イングランド)に手を焼いた。体格差とスピードで当たりの強さを見せられず。

日本は前半立ち上がりに2試合連続得点のMF倉田のヘディングシュート(7分)と、こぼれ球を確実にモノにしたFW杉本健勇(C大阪)(17分)と国内組が得点を奪い、2点先取。しかし、次の1点を狙いに行ったぶん、ボランチ1枚のMF遠藤にかかる負担が大きく、28分に失点。MF遠藤は中盤でマークに行くも吹っ飛ばされ、ハイチのパワーあふれる攻撃の起点となり、失点につながった。

日本の失点場面は右から中央へボールを持ち運ばれたところで集中はボール保持者に向き、ゴール正面に入り込んだハイチMFラフランスへパスが出た時には誰もマークについていない。それまで前へ奪いに行く守備を見せていたDF昌子も、この場面は後追いの守備で成す術なしだった。

後半は、ハーフタイムにメンバー交代。左サイドバックのDF長友佑都に代わり、川崎フロンターレのDF車屋紳太郎が起用され、49分には左サイドから積極的にクロスボールを送った。また、FW浅野拓磨に代わり、浦和レッズOBのFW原口元気がピッチに立った。FW原口はまず右に位置した。

日本は失点を繰り返す。53分、右からの何でもないグラウンダーのクロスボールに、ニアサイドでまずDF槙野が足を出すも届かず。その裏にいた選手も対応できず、ハイチFWデュカン・ナゾンにシュートを打たれ、試合を振り出しに戻された。クロスボールの予測が立っていなかったのか。

59分にはMF倉田を下げ、MF香川真司を投入。

後半はハイチ陣内でのプレーを増やしたが、単調な攻めが続いた。78分、2点目を奪ったハイチFWデュカン・ナゾンにペナルティエリア付近で自由にボールを持たれ、最後は左からシュート。GK東口順昭の頭上を越し、ネットを揺らされた。それまで好意的だったサポーターも、さすがにスタンドからブーイングの声が聞こえてきた。ハイチFWデュカン・ナゾンが持つと、日本は及び腰。80分のシュートの場面はMF遠藤が辛うじて足を出し、食い止めた。

試合は途中出場のMF香川がアディショナルタイムに得点を決め、3−3でかろうじて引き分けに持ち込んだ。ただ、立ち上がりの2得点以降、長い時間、スコア表は失点で試合が動いている。ワールドカップ出場権は獲得したが、目の前の対戦相手にどのようにモチベーションを高めていくか。準備するか。そして、戦うか。いま一度、厳しい目で見つめる必要がある。決して安くはないチケットを手に集まった47420人の大半はどのような気持ちで帰路についたのだろうか。

キリンチャレンジカップ2017 ハイチ代表戦
日時/10月10日(火)19:33キックオフ
会場/日産スタジアム(神奈川県)
試合終了/3対3(前半2対1)
観客数/47,420人
主審/ピーター グリーン
副審/ライアン ガラガー、周 駿傑
第4の審判員/廖 國文


《日本代表》
GK:川島永嗣
DF:昌子源・長友佑都(HT→DF車屋紳太郎)・槙野智章・酒井高徳
MF:遠藤航・倉田秋(59分→MF香川真司)・小林祐希(56分→MF井手口陽介)
FW:杉本健勇(64分→FW大迫勇也)・乾貴士(80分→FW武藤嘉紀)・浅野拓磨(HT→FW原口元気)

《得点者》
7分 倉田秋
17分 杉本健勇
28分 失点
53分 失点
78分 失点
90+2分 香川真司

《遠藤航》
良い形で試合に入り、点を取ることもできたが、そこからもう1点を取りに行くところで少し前に行き過ぎたというか、チームとして消耗してきた時に失点してしまった。後半もボールを動かすことはできていたが、セットプレーからと3失点目。3失点目は、相手のシュートを褒めるしかないというところもあるが、結果として追いつけたゲームだが、勝ち切りたかったのが正直なところ。

縦につけるところはある程度、自分の良さを出せたかなと思うが、(点を取りに行くとなった時)前から行くのか、ブロックを作るのか。そこがハッキリとできなかった部分はあった。前半は(杉本)健勇1人で対応しているところを、(小林)祐希と(倉田)秋くんが前にプレッシャーへ行くのか、もう少ししっかりとブロックをひいて後ろに下がりながら相手が出てきたところを行くのか、そういう判断をしても良かったのかなと正直思っていて。

2−0になってから、自分たちから間延びするような状況を作ってしまった。

自分も、前半は1トップを見過ぎたというか、もう少し自分は高い位置で守備をしたい感じはあった。そのケアを意識しすぎて、前との距離が開いてしまい、ギャップが生まれてしまっている状況が多かった。スライドの距離が長いなという感覚があったが、後半は高い位置をとり、前からプレッシャーをかけて、相手のFWに対してもセンターバックがついてくるような状況を何回か作ることができたのでその修正はできたかなと思う。

《槙野智章》
ワールドカップに向けて、いろいろなものが見えた試合となった。(監督からは)「いろいろな部分が見えた試合だった」と言ってくれた。でも、表情を見ると、納得していないし、やっている選手も納得していない。ディフェンスとしては3失点してしまった。最後、香川選手が決めて引き分けとなったが、負けに等しい引き分けだった。

ただ、いろいろなものが見えたと言っても、チームとしてというより個人としてはきょうの試合から学ぶものがたくさんあった。きょうで代表合宿は終わるが、帰ってから浦和レッズで負けられない試合が続く。今回得たもの、感じたものをクラブでプレーしていかなければいけない。

個人的には2試合、真ん中で出たが、試合に出て満足するだけではなく、2試合とも複数失点している。代表の中で久々のゲームである中で、チームとして戦うこと、後ろからリーダーシップをとって周りを動かすこと、求められていたことはできたと思うが、この2試合の中で、もっと自分の力を出せたのではないかと思う。ディフェンスとしてはゼロにおさえること。11月の代表合宿では強い相手、厳しい選手がたくさんいるので、レベルアップが必要かなと思う。



(c)REDS PRESS