#記事内選手コメント #西川周作 #原口元気
2018年に控えるFIFAワールドカップ出場にむけて、SAMURAI BLUE(日本代表)は9月1日(木)、ホーム埼玉スタジアム2◯◯2でアジア最終予選・初戦となるアラブ首長国連邦(UAE)代表戦に臨んだ。
浦和レッズから招集されたGK西川周作は先発出場。ベンチには、浦和所属DF槙野智章の離脱によって追加招集されたDF遠藤航が入った。浦和OBのMF長谷部誠(フランクフルト)はキャプテンとして先発出場。FW原口元気(ヘルタ)はベンチスタート(75分からの出場)となった。
日本は、序盤から細かい連係から積極的にUAEゴールを襲う。攻撃の中心を担うのは、MF本田圭佑(ミラン)。試合後に「入り方は悪くなかった」と振り返る通り、本田は起点にもなれば、惜しくもオフサイド判定となったが、8月のリオ五輪に出場したMF大島僚太(川崎F)の縦パスに反応し、ゴールを狙う姿勢も見せた。
11分、試合が動いた。ペナルティエリア右からのFK。絶好の得点機を日本は逃さなかった。キッカーはMF清武弘嗣(セビージャ)。清武が上げたボールに遠い位置で本田が頭で決め、日本が先制点を奪った。混戦の中、本田はわずかなシュートコースをしっかりと捉えた。
だが、アジア最終予選の戦いは甘くない。
19分、DF吉田麻也(サウサンプトン)のファウルにより、UAEにペナルティエリア手前でFKが与えられた。このFKを、20分、UAEキャプテンのFWハリルが直接ゴール右上に鮮やかに決め、1−1の同点とした。GK西川は反応するも、「重心が右にいき、力がうまく伝わらなかったかも」と一歩遅れた形を反省。辛うじてボールに触れたが、防ぎきれなかった。
1−1で迎えた残る45分間。日本は49分、出場のチャンスがまわってきた大島が積極的な姿勢を示す。大島のシュートははじかれ、右CKへ。この好機でも、DF森重真人(FC東京)が体勢を崩しながら足を投げ出すも、ボールにわずか届かず。反対に日本はPKの判定を受け、54分に失点。西川はタイミングを外された。狙い通りに先制したアジア最終予選の初戦だったが、ここで1−2の劣勢に立った。
ベンチのヴァイッド・ハリルホジッチ監督は62分、交代を指示。清武に代え、FW宇佐美貴史(アウクスブルク)がピッチに立った。このままでは終わるわけにはいかない。日本は猛攻を仕掛ける。キャプテンのボランチ長谷部誠も果敢にシュートを放った。さらにベンチは動き、66分にはFW岡崎慎司(レスター)を下げ、FW浅野拓磨(シュツットガルト)が投入された。
FW2人の投入が、この一戦の重要さを物語っている。ハリルホジッチ監督は68分、主審の判定に異議を唱え、テクニカルエリアを飛び出し、ピッチ内で抗議の姿勢を見せた。本来は許されぬ行為ではあるが、ホーム埼スタに集まった日本サポーターは大きな拍手で、指揮官の異議に賛同した。
日本は1点ビハインドの中、攻撃の姿勢を貫き、数多くペナルティエリア内でプレーした。だが、中央を固められ、崩すことはできない。ハリルホジッチ監督は3人目の交代として、FW原口を起用した。75分、FW原口はMF大島に代わる形でボランチの位置に入った。そして、とにかく人より走った。
日本は76分に仕掛けた攻撃でボールがラインを割ったかに見えたが、ノーゴール判定。90分には原口がシュートを放ったが、これは枠を大きく外した。
そして、アディショナルタイム4分を経過し、試合終了の笛が鳴る。1−2で、日本は初戦を落とした。2次予選ではGK西川が出場したすべての試合で完封勝利を収めていたが、アジア最終予選が厳しい戦いであることを痛感した一夜となった。
なお、浦和所属の招集組は、既述の通り、DF槙野が負傷離脱。また、試合前日となるきのうの公式会見・公式練習ではMF柏木陽介の負傷も伝えられ、きょうの一戦には控えメンバーからも外れた。
《SAMURAI BLUE(日本代表)メンバー》
GK西川周作
DF酒井宏樹・吉田麻也・森重真人・酒井高徳
MF大島僚太(75分→原口元気)・長谷部誠・本田圭佑・香川真司・清武弘嗣(62分→宇佐美貴史)
FW岡崎慎司(66分→浅野拓磨)
《得点者》
11分 本田圭佑
《西川周作》
(FKの場面。右に体重がかかったように見えたが)あれはGKが止めなければいけないと思うし、GKサイドである。良いシュートではあったが、しっかりと手にも当てていたので、止められなかったというのは自分の反省点。
枠に飛ばしてくるという覚悟は持っていたので、壁の裏か、GKサイドか、どちらかに絶対に来ると準備していた。だが、壁の裏を意識してしまい、重心が少し右に動いた分、力がうまく伝わらなかったのかなと思う。そこは整理しながら、これもひとつの自分の経験値として次に生かしていけたらと思う。
(得点者は11番。だが、構えていた10番の選手も警戒していたのか)10番の選手も素晴らしい左足を持っているので、とにかくボールに集中することだと思っていた。ボールは見えなかったが、とにかく枠に絶対にくると思って準備していた。自分の手に当たっただけに止められなかった悔しさはすごくある。
(主審の判定は)そこについては、僕らは想定内というか、レフェリングではJリーグとは全く違うだろうなと思っていたし、何が起こっても(体に)当ててやろうと思っていた。そのほかのプレーは落ち着いてやることもできた。もっと後半のように、自分たちが主導権を握った中で、決められるチャンスもあった。そういうところを、みんなでつきつめていきたいと思う。
(2失点目となるPKは)いろいろな映像を見て、相手の情報は持っていた。あのチップキックも情報として持っていた。相手の駆け引きのうまさが一歩上だったかなと思う。あの状況で、あれをやってくるのは強いなと思った。そこでやっぱり1つ仕事ができていれば、チームが負けることはなかったと思うので、GKがいかに大事なのかという試合になったと思う。
(2次予選は完封勝利を続けてきたが、最終予選の違いは)相手の強さ、レベルは全然違うと思っているし、日本が勝たなければいけない状況が一番危険だと思う。アウェイで、自分たちが勝点3を取るために良い準備をする必要があると思う。(試合後には)監督から「良かったことは、あと9試合ある。そこをポジティブに捉えながら、次の試合にむかっていこう」という言葉があった。次の試合までに時間が少しあるので、そこでスカウティングを見ながら、自分たちの反省点をしっかりとみんなで見て、監督とも話し、同じ方向で戦っていかなければいけないと思う。
《原口元気》
ハセさん(長谷部誠)の前で、真司くん(香川真司)の後ろで出るということで、リスクを冒すのは良いが、しっかりとポジションには帰ることと指示があった。少しでもチャンスを作ろうと思ったし、自分もゴール前に入って、もう1人、ゴールに入ることで人数を増やそうと思った。
(引かれた相手に対して)攻撃が分かりやす過ぎた。あの状況だったら、どんな相手、チームでもサイドから攻めていく。サイドからもう1つ、何かやるとか。工夫が必要だと思う。
最初から出たかったし、その悔しさもあるが、まずはチームが勝つことが一番だし、そのためには途中からでも最大限チームのためにプレーしようと思った。自分の中で、そういう悔しさを消化し、プレーにぶつけられるメンタルではあったが、結局は何の助けにもなれなかった。悔しいが、切り替えて、次の試合でチームの力になれるように、1人1人が切り替えるしかない。
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