見応え十分 執念の勝ち点1も
G大阪戦 1対1 引き分け
試合前日から、U-22日本代表である宇佐美貴史と原口元気の勝負に注目が集まったリーグ第2節のガンバ大阪戦。前半は両チームともに集中力高く、見せ場は作るものの、ゴールを奪うことはできなかった。0対0で迎えた後半、選手はサポーターの『We Are REDS!』のコールを聴きながら円陣を組み、気合いを高めた。
まずは、原口が縦パスを狙い、達也に預ける。これはコントロールミスで流れてしまった。ここからマルシオが得点機に絡む。4分、原口の突破に原が絡み、再び原口がボールをもらって、右サイドを駆け上がる高橋へパス。高橋のクロスをマルシオが受けるも、足をとられ、シュートは不発に終わった。6分には右の原からのニアへのパスにマルシオ、9分には左の達也からのクロスに走りこんだが、わずかに合わなかった。
後半立ち上がりは浦和が攻勢に出て、先制点を狙いに行った。だが、G大阪が黙っているわけがない。迎えた56分、一気に攻撃に転じたG大阪はイ グノがシュートを放つ。これを浦和GK加藤順大が体を張って止めるも、こぼれ球に“この男”がつめていた。宇佐美だ。無人のゴールにシュートを流しこみ、宇佐美はG大阪に先制点をもたらした。
ここでハーフタイムコメントが記者席に配られた。マルシオが後半立ち上がりから攻撃に絡む理由が明らかに。ペトロヴィッチ監督はハーフタイムの修正として「マルシオがディフェンスラインまで下がってきているところは改善しないといけない」とコメントしている。前線での攻撃に絡んでこそのマルシオ。結果には表れなかったが、決定機を生んでいた。
だが、1点ビハインドの浦和には時間がない。何が何でも同点にしなければならない。宇佐美の活躍を間近で見た原口は、さらに“ゴールへの姿勢”を打ち出し、何度も突破を試みた。そして、相棒も投入された。66分、ペトロヴィッチ監督はボランチの山田暢久を下げ、山田直輝を投入した。この時間帯、G大阪のカウンター攻撃を受け続けていた。それを加藤が“次の1点は許さない”と言わんばかりの体を張った守りで耐えていた。それだけに山田直の運動量は攻守の切り替えにおいて活かされるだろう。
そして、山田直のパスが前線を動かす。76分には鈴木、原を下げ、柏木陽介、マゾーラが投入された。迎えた77分、ペナルティエリア右からの攻撃の組み立て。右からの高橋のクロスにファーサイドで、しかも頭で合わせたのは原口だった。相手DFの背後から狙い、ボールが入るタイミングに合わせ、前に出てのヘディングシュート。負けず嫌いの原口が結果を残し、試合を振り出しに戻した。
両チーム合わせ、4万2331人が集まったきょうの埼玉スタジアム2002。両チームのサポーターは勝利を信じて叫び、後押しする。その声に応えるのはどちらのチームか。それとも勝敗は決しないのか。共に三人の交代も終わり、ピッチ上にいる11人対11人の戦いになった。
球ぎわの攻防が激しくなり、85分に浦和陣内でイ・グノが倒れると、相手のコールをかき消すほどの大きな『We Are REDS!』コールがゴール裏のスタンドから沸き起こった。89分にイ・グノがピッチに戻り、再び11人対11人に。ロスタイム表示は5分。
試合は執念の引き分け、勝ち点1と言える。だが、選手の表情からは悔しさが感じられた。原口の得点以後、マゾーラを中心とした追加点のチャンスはあった。同じ分だけ肝を冷やす時間もあったが、ロスタイムに入ってからも勝機をつかんでいただけに勝ち点1では満足しない選手の表情がそこにあった。
東日本大震災の影響で延期となっていたリーグ第2節G大阪戦は1対1の引き分けに終わった。7月、夏の6試合。HOT6の初戦は、結果内容ともに熱い一戦だった。