高さにやられ、連敗
現在首位の清水エスパルスと浦和レッズの対戦は上位対決にふさわしい内容となったが、最後は高さにやられ、浦和は連敗を喫した。ゴールデンウィーク連戦の1戦目、リーグ第9節はアウェー静岡スタジアム エコパで行われ、16時3分キックオフの笛が鳴った。
勝ち点2差で清水を追いかける3位の浦和はボランチ細貝萌の負傷を受け、同ポジションに鈴木啓太が位置し、阿部勇樹とコンビを組んだ。サヌも左足の小指を痛めた影響で調整不足もあり、宇賀神友弥が左サイドバックに入った。一方、清水はJの舞台では初の浦和との対戦となる小野伸二が先発出場した。
ここまで無敗の清水は、試合開始から前線のヨンセンを中心に浦和守備陣へプレッシャーをかけ、パスの出どころを消しにかかった。浦和もエジミウソン、田中達也、ポンテ、柏木陽介の攻撃の4人がハイプレッシャーで応戦する。達也の、相手守備陣の一瞬の隙をついたゴール前への飛び込みも浦和のシュートチャンスになっていた。
それでも現在の清水は、8戦無敗の成績に表れているように、確固たる自信をもってピッチに立っていた。ヨンセンのキープ力、岡崎慎司と藤本淳吾のスピードには人数をかけた守備を要し、カウンター攻撃も警戒しなければならない。激しい競り合いの中、接触プレーから治療に入る場面があると、その度に浦和守備陣はマークの確認などコミュニケーションを図っていた。
迎えた17分。浦和のコーナーキックから、こぼれ球を拾った清水はカウンター攻撃を仕掛け、藤本、小野、再び藤本とつなぎ、ペナルティエリア内に進入。ここはセンターバックを務める坪井慶介が冷静にボールへ足を出し、カットしてコーナーキックへ逃れたが、この清水の右コーナーキックで試合が動く。ニアサイドで合わせた岡崎のシュートが決まり、清水が先制点を奪った。
1点ビハインドの浦和。スタイルは変えず、細かいパスまわしから守備の穴があく瞬間を狙う。攻撃では達也のスピードだけではなく、ポンテの球離れの良さも目立っていた。そのポンテが魅せた。22分、ゴール右隅へ狙いを定め、シュート。元浦和GK西部洋平が反応するも届かず、“技術には技術を”とトップレベルのプレーを見せて同点にした。その後、前半は互いに譲らず、1対1で折り返す。
ハーフタイム。清水の長谷川健太監督は前半途中に山田暢久との接触プレーがあった西部をベンチへ下げ、第2GK武田洋平を起用した。フィールドは前半と同じ顔ぶれで再開された45分間は浦和がボールを支配し、清水がカウンター攻撃を仕掛ける図式となった。
前半から高い集中力を見せる坪井と山田が体を張った守りを続ける。フォルカー・フィンケ監督はピッチ内の状況を見つめながら、高原直泰の投入準備を行ったかと思えば、67分に啓太を下げ、堀之内聖を投入し、守備の安定を図り、さらには75分に達也を下げ、高原を投入し、厚みのある攻撃を仕掛けた。
清水は79分、満を持して小野同様に古巣対決となるFW永井雄一郎を起用。清水の前線には187cm のヨンセンと184cmの永井、長身FWが浦和守備陣に挑んできた。さらにDF高木純平も投入した。浦和も3人目の交代枠を使い、88分、柏木陽介を下げ、サヌを投入。これまで左サイドバックでのプレーが続いていたサヌだが、右前めの位置でのプレーとなった。
両サイドから攻撃を組み立てるも浦和は清水のゴールを割れず、逆に後半ロスタイムに猛攻を仕掛けられ、厳しい時間帯を迎える。ゴールマウスに助けられる幸運も手伝ったが、残り1分、浦和の左サイドからクロスを上げられ、最後はヨンセンにヘディングシュートを決められ、1対2。リードを許した。
試合再開すぐに試合終了の笛が鳴らされ、浦和は前節のジュビロ磐田戦に続き、敗戦。今季初の連敗を喫した。清水にJ1通算300勝をプレゼントする形となった。ゴール裏に挨拶に向かった浦和の選手たち。静かなスタンドからは拍手と叱咤激励の声がかけられていた。