大分、選手交代で流れ変わる
九州石油ドーム独特の蒸し暑さの中、19時5分に第18節・大分トリニータ戦が始まった。シャムスカ監督解任後初の公式戦を迎えた大分は立ち上がりからカウンター攻撃を主体とするものの、4分、11分と積極的に遠めからシュートを放ち、浦和レッズゴールを脅かした。
今節、浦和のゴールマウス前に立ったのは15日(水)のヤマザキナビスコカップ準々決勝・清水エスパルス戦と同じGK山岸範宏。ボランチには腰の打撲で一時離脱した鈴木啓太が戻ってきた。また、ポンテが先発復帰した。
引いて守る相手に対する攻撃。それは広島戦、清水戦と経験してきた。だが、浦和が大分陣内にボールを運ぶと、すぐさま前線の大分FW高松大樹までもが自陣に引く守備の徹底ぶりに苦戦する。コンディション不良のドームの芝も細かいパスをつないで攻撃を組み立てる浦和のサッカーを難しくした。前半はビックチャンスを迎える事なく0対0で終えた。
後半、先に選手交代で動いたのは浦和。52分、田中マルクス闘莉王に代え、三都主アレサンドロを投入。この交代により、左の高橋峻希が右サイドバックへ移り、右の山田暢久がセンターバック、闘莉王の位置に入り、阿部勇樹とコンビを組んだ。
だが、今回はこの交代が大きな変化をもたらす事はなかった。ボールは左右サイドへと動くものの、人の動きが少なく、人数をかけて守る大分の壁を崩せずにいた。プレーが止まれば水分補給をする場面が多く見られた。最終ラインでの簡単なパスミスがみられるなど体力消耗は否定できない。59分、ここで大分はFW家長昭博を下げ、MF清武弘嗣を起用した。
厳しい戦いが続く。試合の流れが一気に加速したのは75分過ぎ。まず浦和ベンチが動き、78分に鈴木啓を下げ、エスクデロセルヒオを投入。一方、大分は3人目の交代として、疲労困ぱいの高松に代え、新加入のFWフェルナンジーニョを起用した。
この交代で中盤での攻守の切り替えが早くなり、ボールは浦和、大分陣地を目まぐるしく動きまわる。そこでチャンスをモノにしたのは大分だった。82分、浦和は大分の右からのクロスボールに対して山田暢が頭ではね返し、CKへのがれた。だが、その左CKから大分DF深谷友基に頭で決められ、浦和は先制点を奪われた。
フォルカー・フィンケ監督は84分に高橋を下げ、最後のカードとして西澤代志也を投入するも得点機を迎える事はなかった。ロスタイム3分もむなしく、浦和は最下位の大分に0対1で完封負け。試合終了のホイッスルが鳴った瞬間、大分の選手たちは勝利の喜びをかみしめるように互いを称えあった。最後は大分の勝利への執念におされてしまった。