「REDSインタビュー」は、浦和レッズの選手や監督、スタッフ、関係者などへのインタビューを掲載するコーナーだが、今回は番外編として、浦和レッズから期限付き移籍でアルビレックス新潟に移り、試合出場を重ねている荻原拓也選手に、ビデオ通話アプリZoomを使いインタビューを行った。
8月13日(木)からアルビレックス新潟の一員となった荻原拓也。期限付き移籍から、1ヶ月。途中出場が先発出場になり、順調に出場を重ねる中で荻原がピッチで見せるプレーは、新潟サポだけではなく、レッズサポにも刺激を与えるものだろう。ゴールも目前と言えるような活躍ぶりで、良質な鋭いクロスを左サイドから入れ、好機を演出している。
今、萩原は何を思うか。話を聞いた。
写真提供/アルビレックス新潟
RP:この1ヶ月間をどのように振り返りますか?
荻原:新潟に加入してすぐに連戦がありましたが、個人的には、最初から収穫があり、いろいろなことを体験できています。1つは、初めての移籍。これだけでも大きな経験になりました。まず、チームに馴染むところから始まりました。ここに意識を置くと、思ったように進んでいると思います。サッカーの部分では、自分の力をチームに還元する作業の繰り返しで、まだまだ自分のプレーに満足はできていませんが、第一段階としてはうまく出来ていると言いたいです。
RP:新潟に馴染んでいることは、チームのSNSを拝見しても感じますよ。
荻原:そうっすか(笑)。もともと、僕は人と交流を深めることが好きなので、自然と過ごしているだけです。(コミュニケーション術のような)大げさなことは言えませんが、とにかく自分を出している。出せる環境がアルビレックス新潟にはあると思います。みんなも初日から「オギ、オギ」って呼んでくれました。めちゃくちゃ良いチームなのですよ、チームのみんな、元気が良くて。新潟。最高っす。
RP:移籍は、レッズサポとしては寂しい限りですが、荻原選手に、良い出会いや新しい出会いがたくさん待っていると思うと嬉しいです。この期限付き移籍。それも背番号7をつけました。新潟サポの皆さんの歓迎ぶりは、試合会場にあった横断幕のメッセージから伝わっていますが、どのように受け止めていますか?
荻原:少なくともプレッシャーは感じています。背番号もそうです。期限付き移籍も、夏の補強というタイミングですから。即戦力として、求められているモノは大きいし、そこに応えなければいけないというプレッシャーはあります。今は、浦和レッズに在籍した2年半でやってきたことを、この舞台に落とし込んでいくことを考えています。ただ、個人的な気持ちとしては、新たに挑戦する部分が多いですかね。積み上げたものに、さらに積み上げることと同時に、ゼロから1つずつ生み出してやっていこうという気持ちが強いです。やっぱり、サッカーでは難しさを感じていますよ。勢いに乗ることもそうだし、試合に出て、場面ごとにしっかりと判断してプレーする難しさもそう。前や横との関係の難しさは、日々感じています。
RP:通用しているな、と感じるところは。
荻原:自分のストロングポイントはJ1でも通用していた部分。そこは、今もかなり通用していると思います。レッズサポの皆さんにも見てもらえたら、それは分かると思います。
RP:そうですね。荻原選手のストロングポイントはデビュー当時から魅力的でした。ただ、レッズの時は出場機会が少なく、チャンスがあっても途中出場であることが多かったです。短い出場の中で、本来の荻原選手のプレースタイルやストロングポイントから遠ざかっていたように感じます。
荻原:試合から遠ざかってきていましたから、今はコンディションを高める作業も同時にしています。少なくともプロ1年目の時の、身体に戻して積み上げていきたいです。ベースにある部分、育成から積み上げてきたものが「無い」とまで言わないけれど、しっかりとゲーム体力をつけたいなという気持ちでいっぱいです。
RP:荻原拓也という選手像。我々は、新潟のサッカーを通して楽しめそうです。
荻原:この期限付き移籍は、自分のために決断しました。自分の成長のために。一番良い判断ができたと思っています。そして、チームスポーツなので、新潟に自分の力を還元したい。自分のことを考えて、そこで成長することによって、アルビレックスであり、レッズであり、僕を選んでくれたチームに貢献できると思っています。毎回、毎回、自分の成長のために行動しています。
RP:クラブの雰囲気。補強も積極的で、鄭大世のように経験豊富な選手も加わりました。J1復帰への強い意志を感じます。
荻原:あると思います。他との比較はできないけれど、(J1復帰への強い意志は)ここに来て感じる部分です。狙える位置だし、メンバーを見ても狙えるし。そのチームの一員になれたことが個人的に嬉しいです。なおさら、チームに自分の力を還元したい想いが強いですね。
RP:補強は、チームの中の競争も生まれますしね。
荻原:何としてでも自分の立ち位置を勝ち取って、試合に出て、チームの勝利に貢献したいです。
RP:そうそう!背番号10の本間至恩選手は、荻原選手から見ても面白い存在ですか?
荻原:めちゃくちゃ良い選手。上下で組むことが多いと思いますが、お互いにやりたいことをすり合わせて、左サイドを崩すことができればと思います。何でも出来る選手です。
RP:今、注意していることは?
荻原:コンディションが大切ですね。自分は、そういうタイプだと思うから。とにかく全試合に絡むつもりで準備していきたいが、まずはチームに勝ってもらうことが第一。自分が出る、出ないは関係なく。これが一番大切。
RP:新潟でやりたいことは?
荻原:ロードバイクかなあ。まだ、持ってきていないのですが、海沿いとか、マジで行きたい!!
(聞き手:レッズプレス!!ライター有賀久子)