梅崎司、浦和で絶対に優勝すると心に決めた日
FM NACK5で毎週月曜日〜木曜日6:00〜9:00放送中の『WARMING−UP MUSIC』のコーナーで、浦和レッズのちょっといい話をお届けしている「ハートビートレッズ」(8:26頃放送、提供「埼玉県三菱自動車販売店連合会」)今週放送した中から、厳選した1本をREDS PRESSにて掲載します。
6月20日(土)、久しぶりに浦和の街が盛り上がりました。
明治安田生命J1ファーストステージ第16節・アウェイのヴィッセル神戸戦。前半に先制した浦和レッズは、危ない場面があったものの、後半途中まで神戸を抑えていました。しかし、後半30分に宇賀神友弥が退場した後の約20分間は、もう、ひやひやしました。終盤に1点を返されましたが、引き分けに持ち込み、浦和が無敗でステージ制覇を達成しました。試合終了後は、監督、選手、スタッフともに大喜び。選手の多くは「ステージ制覇は通過点」と話しましたが、やはり、うれしいものです。
ステージ優勝に導いた先制点を梅崎司が決めたところがドラマティックですね。「タイトルを取るために」と、梅崎が浦和に加入したのが、2008年でした。当時は強かったチームに陰りが見え始めたころでした。その後、徐々に停滞期に陥り、2011年にはナビスコカップ決勝に進む一方で、まさかの残留争いを経験しました。また、梅崎自身、二度の大ケガに見舞われ、ほぼ2シーズンを棒に振りましたが、クラブは梅崎の力を必要としていました。これに梅崎は、「浦和で絶対、優勝する」。そう心に決めたのです。
そのころからでしょうか、梅崎は居残り練習を始めます。黙々とランニングに励むこともあれば、コーチを相手にボールの感触を確かめることもありましたが、その姿は、何か自分に問いかけるようでした。この時、どんな思いでやっていたのか? 梅崎は、「自分の現状を見て、そして自分の未来を見ながら、トレーニングに励んできた」、そう話しました。いかにも梅崎らしい一言です。その結晶が、神戸戦の先制点であり、リーグ戦6ゴールにつながっています。そして、あと1点でシーズン最多得点の「7」に並びます。
梅崎ばかりでなく、今のチームには海外移籍したものの、結果を出せなかった選手、長く、期限付き移籍をした選手、タイトルに恵まれなかった選手など、悔しさを味わった選手が多くいます。だからこそ、ここまで浦和は強くなれたのです。とはいえ、浦和のJ1リーグでのタイトルは、2004年のセカンドステージと2006年のリーグ優勝、そして、今回の3つだけ。まだまだ、始まったばかりです。
2015/06/22放送(佐藤)
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