平川忠亮、右サイドを駆け抜ける35歳
FM NACK5で毎週月曜日〜木曜日6:00〜9:00放送中の『WARMING−UP MUSIC』のコーナーで、浦和レッズのちょっといい話をお届けしている「ハートビートレッズ」(8:26頃放送、提供「埼玉県三菱自動車販売店連合会」)今週放送した中から、厳選した1本をREDS PRESSにて掲載します。
今週の『ハートビートレッズ』は1人の選手に絞り、今シーズンを振り返ります。今回は平川忠亮です。
今シーズン、リーグ戦25試合に出場し、1ゴール。その1ゴールは、4−4と壮絶な試合になった8月23日・第21節、アウェイ・FC東京戦です。2−3で迎えた後半15分、平川は同点ゴールを決めました。「ミートできなかったが、こぼれてきた場所も良くて、バウンドして良い形で入った」。そう平川は振り返りました。
シーズンを通じて右サイドを駆け抜けた平川は35歳。この年齢で「ミシャサッカー」の生命線であり、豊富な運動量を求められるサイドでプレーしていますから、それだけでも、すごいことです。平川は決して大きく取り上げられませんが、知る人ぞ知る、息の長い名選手です。
それにしても、なぜ平川は長く続けられるのでしょうか。いくつか理由はあります。1つは、メリハリがあること。しっかり練習をして、休む時には休む。さらに試合では90分通して、攻守でメリハリのあるプレーをしています。また、疲れがたまった時に、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督と相談した上で、無理せず軽めのメニューで身体を整えるなど、自分の身体と常に対話しています。
そして、これが一番。いわゆる「サッカー脳」が良いことです。これまで多くの監督の下、レギュラーでプレーしてきたのも、戦術理解度の早さと高さがある証拠です。
先ほどの話とつながりますが、平川は試合中、タイミングを見極めて一気に走ります。ポジショニングが良ければ無駄な走りが少なくなるわけです。こうしたプレーを平川は続けています。だからこそ、息の長い選手になれるのです。
来年は年男。36歳となる平川。同年代の小野伸二が、J2・コンサドーレ札幌で現役を続けていることも、励みになっているはずです。平川忠亮は、2015年も右サイドを駆け上がります。
2014/12/22放送(佐藤)