山田暢久、強化部の1人として
1月29日(水)、浦和ロイヤルパインズホテルで、山田暢久の引退会見が行われました。新聞各社とTVカメラが並ぶ中、背広姿で現れた山田は、今後は強化部の1人としてクラブスタッフ入りすることを、明らかにしました。
山田は今年で38歳になりますが、体力的にまだまだできる。ユニフォームは違っても長く選手として続けてほしい。そう思うファン・サポーターも多いでしょう。これは山田の家族の願いでもあり、本人も希望していました。実際、いくつかのチームからオファーは届いていましたが、今後のこと、家族のことなどを考えた結果、引退の道を選んだのです。
その山田ですが、先ほども紹介したように強化部に入ることになりました。強化部は他チームのスカウトのほか、下部組織の育成、さらに、トップチームの指導などがあります。
将来的に山田GM、あるいは山田監督誕生もありますが、具体的な「道すじ」はまだ決めていません。山田は1年間、強化部のさまざまな仕事を傍(そば)で見ながら、勉強をしていきます。つまり、クラブは、今後いくつかの選択肢と時間を山田に与えることで、将来についてじっくり考えてもらおうというもの。それだけ、山田を大事な人材として、クラブが期待していることが分かります。
「彼と一緒に仕事ができることは、うれしい」と話した山道守彦強化本部長は、「選手としての経験は申し分ない。だが今後は、監督ならば監督になるための土台を作らなければならない。でも山田は賢い人間。必ず成し遂げてくれるはず」と、期待の大きさを語りました。
会見が終わってすぐ、山田の姿が浦和の街にありました。長年、取材したベテラン記者とともに喫茶店にやってきました。その表情は緊張が解けたのか、それともひと区切りつけたのか、スッキリとしていました。
「強化部の1人として、注げる力を注いでいきたい」。山田暢久の第二の人生が始まりました。
2014/01/30放送(佐藤)
FM NACK5で毎週月曜日〜木曜日6:00〜9:00放送中の『WARMING−UP MUSIC』のコーナーで、浦和レッズのちょっといい話をお届けしている「ハートビートレッズ」(8:26頃放送、提供「埼玉県三菱自動車販売店連合会」)今週放送した中から、厳選した1本をREDS PRESSにて掲載します。