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ハートビートレッズ×PRESS

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2012シーズンを振り返る『ポポ チームの勝利のために』(2012/8/13放送分より)

8月11日(土)、アウェイで行われたヴィッセル神戸戦。多くのチャンスを作ったものの、打てども打てども、シュートが入らないゲームでした。遠く関東から神戸に駆けつけたサポーター同様、ピッチのそばで指示を出すペトロヴィッチ監督もイライラしながら試合を見たことでしょう。

後半、時間が進むと共に、控え選手たちがウォームアップを開始します。そして、0−1とリードされて迎えた後半31分。追いつきたい浦和ベンチは攻撃を活性化させようと、2人の選手を入れました。運動量が落ちた平川忠亮に代わって、宇賀神友弥を。1トップの原口元気に代わってポポが入りました。

ポポは1本のシュートで試合を変えられる選手。同点に追いつくための、いわば、切り札です。神戸の堅い守りに手を焼く浦和。その中、ポポにビッグチャンスが訪れたのは、後半ロスタイムの時でした。マルシオ・リシャルデスが放ったシュートのこぼれ球を頭で合わせましたが、ゴールとはなりませんでした。試合終了後、ポポは悔しい表情を浮かべながら、「ゴールが決まらなかったのは僕の責任」と答えました。

ポポのこの言葉は、やや大げさな印象を受けますが、与えられた僅か時間にポポは懸けていたのです。


6月中旬に行われたトレーニングマッチでポポは足の指を骨折し、およそ1カ月、治療に専念しました。その間に、1トップのポジションは原口に奪われてしまいました。ポポは、もう一度、監督の信頼を取り戻し、レギュラーを奪い返さなくてなりません。ゼロからのスタートとなりますが、ポポは全く動じません。長いキャリアを振り返り、ポポは「これまでの人生を振り返ると、 簡単にうまくいったことは一度もなかった。人生、うまくいかないのは当たり前のこと」と話します。

この言葉の裏に、苦しいからこそ悩んで、何かを学んでいく。そして、つらい状況に立たされても、前向きに物事を捉えること。この大切さが伝わってきます。「僕は自分がライバルだと思っている。そしてチームの勝利のために、僕は貢献したい」ポポは話します。

今年で34歳となるポポ。韓国Kリーグで3年。日本で4年。戦い続けた理由がここにあります。
2012/8/13放送(佐藤)

FM NACK5で毎週月曜日〜木曜日6:00〜9:00放送中の『WARMING-UP MUSIC』のコーナーで、浦和レッズのちょっといい話をお届けしている「ハートビートレッズ」(8:26頃放送、提供「埼玉県三菱自動車販売店連合会」)今週放送した中から、厳選した1本をREDS PRESSにて掲載します。



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