2012シーズンを振り返る『6月16日(土)アウェイのガンバ大阪戦に勝利』(2012/6/20放送分より)
2012シーズンを振り返る『6月16日(土)アウェイのガンバ大阪戦に勝利』(2012/6/20放送分より)
試合経過を告げる時計の針が90分を回った時、豪雨の万博に、歓喜の瞬間が訪れました。得点機会や守備の対応、この日の浦和レッズが見せた試合内容は、たとえ引き分けに終わったとしても御の字でした。
それでも結果はチャンスを見逃さず、勝点3を獲得。雨で全身がぬれながらも必死で応援したサポーターも、テレビやパソコンの前から声援を送っていたサポーターも、土曜日のベガルタ仙台との試合に向けて、気持ちが高まる水曜日の朝を迎えているのではないでしょうか。
大原サッカー場から届く練習の様子を見ていても、選手がモチベーションじゅうぶんに週末を迎えようとしています。ケガ人が相次ぐなど、決して良い状態ではありませんが、それでもチームのまとまりを感じることができるのです。
その理由は、やはりこの人。ミハイロ・ペトロヴィッチ監督自身にあるのではないでしょうか。
選手との対話を大切にするミシャ監督。広島時代から、槙野智章や柏木陽介が、彼を「父」のように慕うのも、練習などサッカーの話だけではなく、プライベートの話でも、彼と言葉を交わしているからではないでしょうか。
彼は、言葉を巧みに使います。ミシャ監督の脚の状態が悪かった、名古屋グランパス戦。「名古屋に勝ったら、僕の脚は走れるくらいに良くなるよ」と言って、選手の気合を高めました。勝った試合の翌日は、決まって反省点を挙げて、選手の戦う気持ちを引き締めます。オフ明けは、練習内容とともに、とても厳しい視線と言葉が選手へ注がれています。こうして、選手はミシャ監督の世界にどっぷりと漬かり、時間を重ね、少しずつサッカーを成熟させているのです。
ガンバ大阪戦の試合会見の席で、ミシャ監督は言いました。「前半は神様と、ゴールキーパーの加藤順大に感謝したい」。得点を決めた者ではなく、勝利の裏で活躍した加藤を挙げ、褒めたたえたのです。名前を挙げられた選手は、それだけで満足した気持ちになるでしょう。「活躍を見てくれている」選手には、その感覚が大事なのです。
6月、リーグ戦の再開試合となるガンバ大阪戦に勝利。さぁ、ベガルタ仙台をホームに迎えての一戦に臨みます。そして、27日にはヤマザキナビスコカップの予選リーグ、サンフレッチェ広島戦がホームであります。開幕からの数カ月、ミシャ監督とともに歩んだ日々の成果。選手はどのように力を発揮するでしょうか。
2012/6/20放送(有賀)
FM NACK5で毎週月曜日〜木曜日6:00〜9:00放送中の『WARMING-UP MUSIC』のコーナーで、浦和レッズのちょっといい話をお届けしている「ハートビートレッズ」(8:26頃放送、提供「埼玉県三菱自動車販売店連合会」)今週放送した中から、厳選した1本をREDS PRESSにて掲載します。