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2012シーズンを振り返る『山田直輝 今は仲間たちを信じる』(2012/5/16放送分より)

2012シーズンを振り返る『山田直輝 今は仲間たちを信じる』(2012/5/16放送分より)
5月14日(月)、全体練習後のクラブハウス。「ナオキ!」という、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督の大きな声が建物内に響き、その場にいた人たちの視線を集中させました。


オリンピックイヤーの今年。山田直輝は今年に全てをかけ、準備をしていました。リーグ戦では開幕戦の先発にもなり、アピールに向けて順調なスタートを切っていたはずでした。しかし、試合で起きたケガで、山田直輝は前十字靱帯(じんたい)を損傷。ロンドンへの道が、断たれてしまいました。

彼のケガは、チームに重苦しいムードをもたらしましたが、「直輝の分まで」いつしか、その思いがチームを1つにし、戦う集団へとなりました。阿部勇樹は、キャプテンマークに背番号の34を書き入れ、梅崎司もアンダーシャツへメッセージを入れて、応援の姿勢を示していました。

話は戻り、月曜日のクラブハウス。リハビリに訪れていた山田直輝を見つけたミシャは、本当の息子を見つけたような、そんな優しいまなざしで、脚をひきずりながら近づいて、ぎゅっと抱き締め、ひと言ふた言、言葉をかけていました。その言葉に、彼はうれしそうな表情を浮かべていました。

山田直輝は、今も負傷した左ヒザのサポートは外せません。少しずつ、自分にできることをリハビリとして取り入れて、体を動かしています。復帰に向けて、まだ長い道のりです。それでも、練習場でチームメイトの顔を見られることが、山田直輝の、今の安らぎになっています。

山田直輝は、秋に行われるヤマザキナビスコカップ決勝を復帰舞台として目標に掲げています。去年、何もできずに、最後は退場処分を言い渡され、戦う資格を失った、あの試合。同じ決勝の舞台で、今度こそはチームのために戦いたいと彼は強く思っています。国立の舞台から、もう一度自分をスタートさせたいのです。

しかし、ご存じの通り、ナビスコカップは勝ち上がった、勝者だけが決勝の舞台に立つことができます。現状では、予選リーグで7クラブ中6位という苦しい成績です。ジュビロ磐田が抜け出し、その他は団子状態とはいえ、今夜(5月16日)行われる、川崎フロンターレとの一戦での勝敗は、今後を大きく左右するものになります。

山田直輝は「自分の分まで戦ってくれると信じている。今は仲間たちを信じることしか、応援することしかできない。でも、それがチームの力になればと思っている」と自分の思いを託していました。今夜7時、浦和レッズは勝利のために戦います。
2012/5/16放送(有賀)

FM NACK5で毎週月曜日〜木曜日6:00〜9:00放送中の『WARMING-UP MUSIC』のコーナーで、浦和レッズのちょっといい話をお届けしている「ハートビートレッズ」(8:26頃放送、提供「埼玉県三菱自動車販売店連合会」)今週放送した中から、厳選した1本をREDS PRESSにて掲載します。



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