柏木陽介、地元・神戸戦にやる気十分
ホームスタジアムで戦うことを楽しみや誇りに思う選手は多くいますが、その一方で、アウェイでの戦いを楽しみにいる選手もいます。例えば、かつて所属していたチームのスタジアムで戦うケース。そして、生まれ育った『ふるさと』で試合を行うケースです。
トップチームにいる選手の出身地を見ますと、埼玉県の7人が最も多く、次は静岡県の4人。ちなみに、その4人とは山田暢久・鈴木啓太・平川忠亮・永田充で、レギュラークラスの選手ばかりです。
彼らは、生まれてからプロになるまで、静岡で育った選手なので、サッカーを始めた頃から彼らを知っている人たちが、地元に多くいます。そのため、アウェイでの清水エスパルス、ジュビロ磐田のスタジアムには、彼らの名前が入ったおそろいのユニフォームや、埼スタでは見かけない大きな横断幕が見られます。
そういった地元の人たちにとっては、年に一度か二度の楽しみ。また選手にとっては『ふるさと』で晴れ姿を見せるチャンスであり、大きなモチベーションとなります。
そのなか、8月11日(土)のヴィッセル神戸戦出場に向け、コンディションを整えているのが、神戸市出身の柏木陽介です。出場停止明けということもあり、やる気十分です。
神戸と言えば、今から17年前、1995年に起きた阪神・淡路大震災が思い出されます。柏木も被災し、しばらく避難生活を送っていました。
「ボールを蹴っていると、イヤなことを忘れられた」と話すように、当時、7歳だった柏木少年を支えたのはサッカーでした。
その後、柏木はヴィッセル神戸の下部組織に入ろうとしましたが、サンフレッチェ広島からスカウトを受けて、広島へ。プロになった今、浦和レッズの選手として3度目のアウェイ・神戸戦をむかえようとしています。
実はデータを見ますと、リーグ戦アウェイでの神戸戦は3連敗中。浦和にとっては鬼門のひとつです。
原点である街・神戸で声援を受ける、柏木陽介の躍動に期待しましょう。
2012/08/09放送(佐藤)