2022シーズンから新加入する選手を特集。今回は、エル・ゴラッソで徳島ヴォルティス担当を務める柏原敏記者に、岩尾憲のエピソードを紹介してもらった。
昨季は残念ながら1年でのJ2降格となった徳島だが、7年ぶりのJ1に挑戦できる権利を得られた背景には2人の絶対的な存在がいた。4年連続で指揮を務めた『カリスマ』、現浦和のリカルド・ロドリゲス監督。そして、5年連続で主将を務めた『リーダー』、今季から浦和へ加入が発表された岩尾憲。
一人のカリスマ×一人のリーダー。
叶えたJ1昇格。#リカルドロドリゲス 監督とキャプテン #岩尾憲 選手がピッチで抱き合う?
— 徳島ヴォルティス 公式 (@vortis_pr) December 16, 2020
これが、歴史に刻んだ瞬間だ????#徳島ヴォルティス #vortis pic.twitter.com/H3ZJjpk1gb
その物語の集大成は、20年12月16日に記録された2分4秒に凝縮されている。記者がどうのこうの説明するよりも、「リカルド×岩尾」の蜜月は男同士が抱き合いながら涙するこの姿を共有すれば十分だろう。フットボールは生き物だ。良い時期もあれば、悪い時期もある。取材しながら“喧嘩しとるなぁ”と苦笑いしかない光景も見てきた。ただ、そうやって苦楽をともにしてきたからこそ両者は家族になった。
岩尾の報道について「指揮官のブレーン」というようなニュアンスが多い。まさにその通りであり、ピッチ上の指揮官と言って過言ではない。それは象徴としてという意味合いではなく、前提として岩尾という人間がいちプレーヤーとして秀でた能力を有しているからだ。
長短のパス、機械のようにミスのないボールタッチ、試合展開を読む力、味方と相手の噛み合わせで優位性と劣位性を見極める目はJリーグ屈指だろう。その中でも即効性のあるものを挙げるとすれば、・・・・・・