2022シーズンから新加入する選手を特集。今回は、エル・ゴラッソで大宮アルディージャ担当を務める須賀大輔記者に、馬渡和彰のエピソードを紹介してもらった。
たとえそれが逆サイドだとしても、チャンスと見れば迷わずにスペースに飛び出す。ゴールへの意欲を隠すことはしない。足元の技術も高く、左右両足の精度にそん色なし。ビルドアップの起点ともなれる存在でプレースキックの精度も抜群だ。それでいて、チームのために走ることもいとわず、対面の快足アタッカーとの1対1でも強さを見せる。
馬渡和彰は、現代のSBに必要とされる要素の多くを備えている。
大宮には21年のたった1シーズンしか在籍しなかったが、存在感は絶大だった。J2リーグではレベルの違いを見せ付け、近年悩まされていたケガも克服。キャリアハイとなる41試合のピッチに立ち、SBというポジションに囚われない位置取りや攻撃センスには誰もが一目を置いていた。ただ、この男が本来持っている能力からすればこの数字は当然と言っていい。大宮で過ごした1年で馬渡に大きな変化があったのは、精神面だ。残留を決めた最終戦直後の言葉が印象に残っている。・・・・・・